次に「ニトリ」をみてみよう。企業メッセージの「お、ねだん以上。」がコスパそのものを個性化し、人の心を掴んでいると言えそうだ。
さらに、ニトリを評する声を見ていると、ブランドを強くするためのインナーブランディングの要ができていることに気付かされる。ここでいうインナーブランディングの要とは以下4つの切り口を指している。
「キャッチフレーズ通り」「キャッチフレーズに忠実」「まさに値段以上」とブランドの評価軸としてキャッチフレーズが扱われていることは、顧客がその価値を強く実感していることの証明にほかならない。この状態は、社員へのキャッチフレーズの浸透やそれを体現したサービスを提供するという同社のインナーブランディングが生み出した結果と言えるだろう。
キャッチフレーズ以外にも顧客がニトリを評価する理由がある。自由回答から、顧客の声を聴きニーズを捉える「共感力」と顧客の期待を超えるために迅速に動く「俊敏力」が評価されていることが分かる。
「お、ねだん以上。」は、体験価値を顕在化させる社員の原動力、ブランドを評価する顧客のチェック機能として社内外を結んでいる、それがニトリの強さである。
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