コロナ禍による巣ごもり需要もあり、こだわり酒場のレモンサワーを中心にレモンサワー市場は19〜20年にかけて大幅に成長。「RTD市場全体を100とすると、そのうち半分をレモンサワーが占めるほど」(黒川さん)に普及した。一方、その後は市場も落ち着きを見せたこともあり「2年ほど前から、社内でも『レモンサワーだけで良いの?』という声が出るようになっていました」と黒川さんは振り返る。レモンサワーに次ぐ商品の開発に当たって取り組んだのが、消費者調査と徹底的な現地調査だ。
22年に食中酒に関する調査をしたところ、既存フレーバーに満足している人が560万人いた一方で、満足していない層が610万人もいることが分かった。
「それまで食中酒に関しては、こだわり酒場のレモンサワーでカバーできている認識を持っていましたが、調査によって新たなフレーバーのニーズも『可能性』があることが分かりました」(黒川さん)
また、そうした層がRTDに求める要素として、「飲みやすい」「すっきりしている」「甘くない」という味とともに、「飲み飽きない」「居心地良く酔える」といったものがあることも分かった。
これらの結果から既存のレモンサワーよりも「甘くない」かつ「すっきり飲みやすい」商品の開発へと進んでいく。
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