【炎上対応まとめ】その時、どうしたらよかった? パワハラ、性加害、寄付金着服……企業の対応を振り返る働き方の「今」を知る(5/8 ページ)

» 2024年02月14日 07時00分 公開
[新田龍ITmedia]

【5月】ジャニーズ事務所における不祥事対応と危機管理広報体制を考える

 ジャニーズ事務所創業者である故ジャニー喜多川氏(2019年没)による未成年者への性加害疑惑と、それに対するジャニーズ事務所の初動については、下記の記事で解説した。

 詳細はリンク先からお読みいただきたいが、次のような初動の対応から、逃げの姿勢が感じられ「隠したい不都合な事実があるのではないか」という推測につながってしまった。

  • 記者会見をせず、動画と質問回答のみの一方的な情報発信になっていた
  • 声明公開日が、「新聞休刊日の前日、日曜の夜」であった
  • 公式の謝罪文と動画が、事務所Webサイトの「INFORMATION」一覧に掲載されていない
  • 「事実確認できない」「知らなかった」など、逃げの姿勢が感じられたこと
  • 第三者委員会を設置した徹底調査はしないと明言した

【7月】「やってはいけないこと」だらけだった、ビッグモーター社長会見

 この問題に関しては、下記の記事で詳しく記載した。

 ビッグモーターは、ジャニーズと同様に当初「沈黙を貫いて批判をやり過ごし、事態の鎮静化を待つ」姿勢で乗り切ろうとした。確かに沈黙を貫けば、メディア側でも騒ぐ材料がなくなってしまうため、短期的には批判や騒動から一時的に免れられるように見えるかもしれない。しかし企業内においては、不祥事が発生する根本的な原因が解消されたわけではない。

画像出所:ビッグモーター公式Webサイト

 この事例は「長い沈黙と形だけの謝罪」によってかえって批判が強くなり、事態収拾が困難になってしまった最悪のパターンといえよう。

【9月】悪対応により相次ぐ“ジャニーズ離れ”

 ジャニーズ事務所がついに故ジャニー喜多川氏による性加害問題を認め、記者会見が実施された。しかし、その内容は期待外れなどころか「法人組織としてのジャニーズ事務所は、結局何も変わっておらず、対応が不十分」との印象を与えてしまった。

 この問題に関しては、下記の記事で詳しく記載しているため、リンク先からお読みいただきたい。

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