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孫正義の「AI革命構想」と経営者へのメッセージ  日本企業に“最後のチャンス”(3/5 ページ)

» 2025年08月06日 08時00分 公開

AIエージェント活用による業務変革の実践モデル

 グループ内では「(グループで使用する)2500ほどの異なったシステムを全部統合して1個のスーパーインテリジェンスとする」壮大な構想が進行中だ。12月までに「信じられないぐらい大きな数の、世界で圧倒的最大のAIエージェントを、社内業務で使う」体制を構築するという。「アームやLINEヤフー、ソフトバンク(株式会社)も、グループ会社がまとめて使う」と話し、グループ全体への展開を目指している。

 また、こうした自分から能動的に活動するAIエージェントがロボットにも搭載されることにより、物流や製造業などあらゆる産業が根底から変わると指摘し、「これまで出資してきたロボット企業が、今後はOpenAIやStargate Projectと連携しながら、AIロボティクスの分野でも成長していく」というシナジーを生み出す成長戦略を描く。

 このプロジェクトの経済的インパクトも注目される。まずソフトバンクグループで徹底的に利用して莫大なAIエージェントを作成し、その後、顧客向けにサービス展開する予定だという。

ソフトバンクグループ事業戦略説明資料より

世界1300兆円市場を見据えた“戦略的布陣”

 孫氏が示した10年後の市場規模予測は、AI市場の爆発的成長可能性を具体的数値で示している。「10年後には世界のGDPの少なくとも5パーセントぐらいはASIの会社が提供していると想定します。5パーセントというと、約1300兆円です」

 この1300兆円という市場規模は、現在の日本のGDP約4倍に相当する巨大市場である。さらに「僕は4社ぐらいだと思いますが、数社で売り上げ1300兆円を分け合うことになる。これらの会社は収穫逓増型ですから、利益を上げるという意味では十分お釣りが来ると思っています。われわれはその数社のうちの1社になりたい」と話した。

 この予測が示すのは、AI市場が既存市場の延長ではなく、全く新しい経済圏を創造する可能性である。経営者にとって重要なのは、この市場創造プロセスにどう参画するかという視点だ。従来の競合分析や市場シェア争いを超えて、新しい価値創造の仕組み自体を構築する発想が求められている。

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