土肥: 推し活用のキャリーケースのほかにも、とんがった商品がありますよね。たたむとぺっちゃんこになるモノもある(スキマッチキャリーケース、価格1万999〜1万4299円)。キャリーケースは使うときよりも使わないときのほうが長いにもかかわらず、使わないときに場所をとってしまう。そんな「場所とり問題」を解決するために、ぺっちゃんこになる商品を開発したそうですね。
あと、6月に開催された展示会で、キックボードを収納・取り出しできるキャリーケースを発表していました。持ち手の近くについたひも状のレバーを引くと、折り畳まれていたキックボードを取り出せる。キャリーケースの持ち手はそのままハンドルとなり、キックボードとして使用できるという仕組みで、価格は1万9799円。しかし、まだ店頭に並んでいません。なぜでしょうか?
中川: 空港内でキャリーケースを持って移動するとき、「快適に走れるようにしたい」という思いで開発しましたが、安全性の問題をクリアできずでして。まだ、販売には至っていません。
土肥: 企画して、ほぼほぼ完成したのに、販売できないモノもある。そうしたリスクがあるにもかかわらず、なぜとんがった商品を開発しているのでしょうか? 冒頭でお話があったように、キャリーケースは「モノを運ぶ箱」なので、無難な商品でよいのでは?
中川: 「ドンキにキャリーケースがある」ことを知らない人がまだまだ多いのではないでしょうか。そうした人たちに、知ってもらうために、とんがった商品は必要だと思うんですよね。とんがった商品を企画しなければ、他社との差別化が難しい。今後も、目立つ商品をどんどん投入していかなければいけません。
土肥: お、自らハードルを上げましたね。お客は期待しちゃいますよ。
中川: はっ……がんばります(汗)。
(終わり)
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