ライフが得意エリアではない北陸の地場スーパーをグループ化したのも、こうした背景を踏まえれば納得できる動きだ。
こうした再編劇は、50兆円規模とも言われる食品業界の寡占度を2〜3割ほど押し上げる可能性がある。つまり、市場規模としては10兆〜15兆円規模のシェアが動くことを意味している。これまでは効率が良い大都市圏を優先して地盤を構築してきたスーパーも、こうした全国規模の巨大な再編期に対応できなければ、地方や郊外を束ねて一気に成長したライバルにいとも簡単に負ける可能性がある。
大都市圏で成長してきた企業であっても、M&Aによる広域化を躊躇(ちゅうちょ)し、PBのスケールメリットなどでライバルに差をつけられれば、それが致命傷となりかねない。
このような大再編期には、中堅・中小企業だけでなく、大手企業も安泰ではない。再編のスピードを見誤れば、ライバルがM&Aによって一気に規模を拡大し、短期間で差を広げる可能性がある。10〜15兆円規模の市場が動く局面では、売上高7.2兆円のイオンでさえ、現在の優位が揺らぐ可能性は否定できない。
ライフによる地方スーパーの買収。一見地味にも映るこのニュースからは、スーパー業界が大再編へと動き出した兆しが見えてくる。商社による仕掛けという側面以上に、スーパー各社が生き残りをかけ、規模拡大を進める可能性が高まっていることの表れでもある。
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