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広角から超望遠までおまかせのスリム動画デジカメ キヤノン「PowerShot SX210 IS」(2/2 ページ)

» 2010年04月20日 18時58分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 撮像素子は1/2.3型 有効1410万画素CCDで、自動シーン認識機能「こだわりオート」は合計22のシーンを識別し、また、被写体や状況によって発光量を自動調整する「ぴったりフラッシュ」が新たに追加された。既存モデルが備えるサーボAE/AF、ダイナミックレンジ拡張機能「i-コントラスト」、顔検出などはすべて備えている。オート(モードダイヤル「AUTO」でもかなりの場面で適切と思われるモードを自動選択してくれるので、普段はオートで、細かくセッティングしたいときはプログラムAE(モードダイヤル「P」)やシャッター優先AE(モードダイヤル「Tv」)などを使うというのがいいだろう。

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 動画については最大1280×720ピクセル/30fps(動画はMEPG-4 AVC/H.264、音声はリニアPCMステレオ。保存時の拡張子は「.MOV」)のハイビジョン撮影が行える。ここまではPowerShot SX200 ISと同じだが、「こだわりオート」の動画版ともいえる「こだわりムービー」が搭載されており、「明るい」「青空含む」「夕景」「暗い」「三脚使用」の各カテゴリーについて合計18通りの識別が行われ、AF/AE/ホワイトバランス/ノイズの各項目について自動制御が行われる。

 また、手ブレ補正に「ダイナミック」モードが用意されており、こちらを選択していると、歩きながらなど大きな手ブレが発生する場合でも強力に補正する。さすがにビデオカメラほどの強力な補正は期待できないが、オンとオフでは明確な違いがある。「ダイナミック」モードでは常に強力な補正を行うために三脚使用時などの場合にはオフにしたほうがブレの少ない映像を撮影できるが、製品の性質上、常時三脚に固定して動画撮影というシチュエーションは少ないように思えるので、常時オンでもいいかもしれない。


 今春のコンパクトデジタルカメラは暗所画質向上がひとつのテーマになっており、裏面照射CMOSセンサーや高速撮影した画像の重ね合わせ、高感度センサーの搭載などでそれらへ対処した製品が数多く登場している(デジカメ情報店頭直送:全部入り「DSC-HX5V」が人気――春は「暗所に強い」がキーワード)

 本製品はそうしたアピールを行っておらず(実際に夜景を撮影してみると、ISO800でも十分に実用的と感じるが)、一見すると地味な印象すらあるが、容易に携帯できるサイズで14倍ズームというのは、実際に使ってみるとその恩恵を感じることが多い。

 動画も1920×1080ピクセルのフルハイビジョンではないが、動画共有サイトへのアップロードなどが中心であれば、1280×786ピクセルあれば十分である場合も多い。録画形式がAVCHDではなく.MOVなのも、PCでの編集を念頭にするならばむしろ好都合といえる。カラーを問わなければ3万円以下で購入できることもあり、「静止画ときどき動画」の旅カメラとしてはおすすめしやすい製品といえる。

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