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第130回 水着とポートレートの関係今日から始めるデジカメ撮影術(3/4 ページ)

» 2010年07月23日 11時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

昼間のフラッシュを上手に使おう

 顔の陰影を弱めたり、逆光時に露出補正しないで明るく撮りたいとき、意外に使えるのがフラッシュ。すべてD90で撮っている。



 フラッシュを使うことで目に白い光が入り、影になっている顔や髪の毛が明るくなる。フラッシュを補助光源として活用したわけだ。効果を分かりやすく出すために麦わら帽子をかぶってもらっている(帽子の隙間から入った日差しまでは消えなかったけど)。

 でも、フラッシュを使うとシャッタースピードがぐっと遅くなる。よって絞り込まないといけない。上の写真はF11。

 なぜなら、フラッシュが光る瞬間(それこそ1/1000秒以下くらい)とシャッターを切る瞬間をシンクロさせないといけないからだ。シャッタースピードが速いと、シンクロのタイミングを撮るのが極めて難しくなる。だから、カメラとフラッシュの組み合わせで変わるけれども、今回使ったD90と「SB-400」の組み合わせでは、最高で1/200秒となる(組み合わせによってはもっと高速でシンクロする「ハイスピードシンクロ」も可能だ)。

 そんなとき、NDフィルタをつけてやるとその分レンズに入る光量が落ちるので、同じ条件でも1/200秒F2.8なんて芸当が可能になる。ND4フィルタなら2段分、ND8フィルタなら4段分光量を落としてくれる。ND4フィルタを1枚持っておけばたいていの場合それで済むだろう。

フラッシュありとなしの例

 青空を背景にローアングルで撮るときなんか、フラッシュを強制発光させるとちょっとわざとらしくなって、それはそれで楽しい。

24ミリ相当

 もうひとつフラッシュの作例を。

フラッシュなし
フラッシュあり

 うまくいくとこのくらい大きな差が出るのだ。

水着写真を撮る

 ポートレートの話ばかりで水着が出てこない……のもつまらないので、身体全体を撮ってみる。

 まずは分かりやすく悪い例。



 全身を入れようと思いすぎて、体が小さくなってしまった。それに、つい顔を構図の中心に持ってきたので頭の上に広大な空が広がり、よけい身体が小さく写ってしまっている。水平線が首の真後ろにきてしまったので顔と身体が水平線で切られそうだ。

 身体全体を入れようなんて思わず、ちょっと望遠で膝から上にしぼる。でもってカメラは胸の高さくらいに(つまり撮るとき少しかがむ)して、動きのある瞬間を撮ろう。身体は少しだけ斜めの方が立体感が出ていい。



 上半身を大きく入れたいときはどうしても縦位置になるけど、横位置のときはちょっと斜めになってもらえばOK。

NEX-5で撮影

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