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第130回 水着とポートレートの関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/4 ページ)

» 2010年07月23日 11時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

明るい単焦点レンズで一眼らしさを楽しむ

 ポートレートを撮るのなら、ズームレンズに加えて、50〜80ミリくらいの明るい単焦点レンズを1本用意するのがおすすめ。今回用意したのは50ミリ/F1.4。D90につけると75ミリ相当になるので少し望遠気味のポートレート撮りにはちょうどいい。これでいろいろと遊んでみよう。

 明るいレンズが楽しいのはボケ具合をコントロールできること。明るくなればなるほど(F××.xという数値が小さくなるほど)ピントの合う範囲が狭くなり、ほわっとした写りになる。

左からF2.0、F5.6、F16

 まずF2.0とF5.6。F2.0の方は背景が大きくボケているのみならず、被写体もなんとなくほわっとしてる。人間の身体は立体的なものだから、身体の一部もピントが合ってるところと合ってないところができるのだ。F2.0ともなるとそのくらいシビア。だからピントをちゃんと合わせること。ピントは撮影者からみて手前側の目に合わせるのが基本。

 F5.6になるとからだ全体にピントが合ってきて、F16ともなると背景も結構くっきり見えてくる。ほわっとした感じで撮りたかったら絞りを開くのだ。

F1.4


 F1.4まで開いてこの距離で撮るとピントが狭い範囲でしか合ってないのがよく分かる。左半身側が既にボケてるから。

F1.4


 正面からでも、顔の全面にだけピントが合って身体は少しボケはじめてる。ここでさらに露出をオーバー気味にちょっとプラスにして撮ってやると、肌は白く写るしよりほわっとしてきれいなポートレートになる。

F1.8


 ただ、絞りを開ければ開けるほど、その分シャッタースピードを速くするか感度を下げないとダメ。夏の炎天下でF1.4で撮ろうと思うと、ISO100で1/4000秒がギリギリだ。カメラによってはISO感度の下限がISO200だったりするので、そういう場合はもうちょっと絞らなきゃいけない。

 それがイヤなら、「NDフィルタ」を使うのも手。簡単にいえばレンズにつけるサングラスで、「ND4」のフィルタなら2段分光量を落とすことができるのだ。

 次は日差しの方向。

 夏の日差しは強いから、角度によっては鼻の頭だけ光ったり、顔の半分だけ光ったり顔に影が落ちたりするもの。そんなときは逆光がおすすめ。

F1.4


 夏の日差しは高いので、逆光といっても髪の毛には日が当たり、顔は日陰なので柔らかく写る。もうひとつ、逆光だと撮られる方もまぶしくない。これ、とっても重要。逆光時は顔をきれいに写すためプラスの補正をすること。

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