ITmedia NEWS >

「SD15」第2回――北京市内観光で感じたSD15の魅力長期試用リポート(1/2 ページ)

» 2010年10月21日 09時56分 公開
[岡本紳吾,YAMAAN!]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
photo シグマ「SD15」

 時期は8月下旬。北京は夏から秋へ移り変わろうとしている時期だが、日中はまだまだ暑い季節だ。天候は快晴。気温は30度ぐらいだった。シグマ「SD15」の長期試用リポート、今回は週末を利用して観光地を巡った。操作感とともにお伝えしたい。

屋外での撮影――王府井、天安門

 ホテルを出て大通りを会社のある方向へ進み、そのまま通り過ぎて王府井大街という通りを目指す。日差しが強烈で影の出方もかなりシャープになる条件だ。

photo 日光を受けた葉の緑色の出方が気に入っている
photo


 今回はRAWで撮影し、現像に「SIGMA Photo Pro」を使用しているのだが、露出補正をかける際、トンんだりツブれたりしていても補正で結構粘ってくれることが分かった。このため、筆者はブラケット撮影を用いず、露出優先オートで撮影を続けた。

 王府井の北側。徐々に繁華街らしくなってきているが、なぜか人通りが少ないように見える。この理由はすぐに分かるのだが。

photophoto 北京の夏は気温が40度になる日もあるらしく「今日は涼しい」と言われつつも、日向に出ると汗が噴き出してくる。
photo 見渡すと、みんな徹底的に日陰を選んで歩いている事がわかった。日向に出ていたのは私ぐらいなものだ

 日陰側は人でごった返していた。凍らせた水のペットボトルやメロンを切り売りする人たちが往来し、みなそれを買い求めて食べたりしながら天安門を目指す。

photophoto 遠景を飛ばし気味に撮影し、SPPでハイライトのディテールをわずかに復帰させている。露出やシャドウ側をマイナスに振ることで、しっとりとした味のある色合いに仕上がった

屋内での撮影――王府井

 王府井に到着し、ISO感度を400に。シャッタースピードをもう少し稼ぎたいならISO800とすべきだと感じたが、ノイズが乗ってしまうと嫌だなと思って400にとどめた。

photophoto 実質の画素数やセンサーサイズを考えると手ブレには強いと思うのだが、手ブレ補正を持たないため、シャッタースピードには気を配った方がいい。自信がないならISO800でも常用するぐらいの気持ちがあるといいように思う

屋外での撮影――東単

 やや逆光気味での撮影。フードが効いていてフレアが出ていないのが分かる。ただ、持参していたのがズームレンズ用フードだったので、場合によっては光が差し込んでしまう事があった。筆者はこの場合はフード近くに手などをかざしてフレアを防いでいる。

photo 現像時はプラス補正をかけ、シャドウとハイライトは変更しなかった
photo 反対側の金融センタービルを撮影。コントラストを強調している。光がたっぷり当たっている場合の写真では、露出補正をマイナスに振ることが多かった
photo 東単の雑誌売りの写真

 上の写真では飲み物を整理している店主の置くの棚のディテールに着目して現像処理を行った。原色が多用されているような場面では、FOVEONに適しているという気がしてならない。赤を赤らしく、青を青らしく、わざとらしくなく、自然体での色が残せるのだ。

photo こちら路地裏。ハイライトとシャドウが混在している、デジカメ泣かせのシーン。先ほども述べたとおり、FOVEONのRAWファイルは現像時に露出補正をかけても色が粘ってくれる。そうなることを見越して、特に補正をかけていない
photo ボケ味はどうだろうか、50mm/F4.5として目の前にいる男性の背中にフォーカスした

 街の人たちはカメラをまったく警戒しない。ぜいたく品をジロジロ見る目はあるのだが、写真やビデオを撮られることについて、まったく不快感を示さないのだ。もちろん、場所によってはとんでもない目にあわされる事もあるので、警察や政府関係施設へはあまりレンズを向けないようにと現地スタッフから口を酸っぱくして言われた。

photo


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.