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» 2010年10月25日 09時58分 公開

長期試用リポート:「SD15」第3回――シグマDPユーザーからみたSD15の魅力 (2/2)

[岡本紳吾,YAMAAN!]
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日常をそのまま残せる、唯一の一眼レフ

 筆者はDP1とDP2両方を所有しており、2台ともカメラバッグにしまって撮影に出かけることが多い。DPシリーズはその筐体の小ささからしても、日常の撮影でカメラの存在を周りにアピールすることもなく、日常を切り取るに適したカメラだと思っている。

 SD15もDP1xなど最新のDPシリーズに搭載されている画像処理エンジン「TRUE II」を搭載し、日常をそのまま残すポテンシャルを獲得することに成功した。大きさこそコンパクト機には勝てないが、シーンに合わせたレンズを選択する余地があり、DPシリーズよりも実は初心者向けなのじゃないかとさえ思えてくる。

 FOVEONセンサーが日常をそのまま残す力を持っているとすれば、SD15は今手に入る、日常をそのまま残せる、唯一のデジタル一眼レフなのだ。

photo SD15やDPを手にしたら料理を撮ってみて欲しい。DP2で撮っていたときはちょっと引く必要があったのだが、SD15の場合はレンズにもよるが引かずとも撮影ができる
photo 舞浜駅北口。いわゆる置き撮りをしたものだ。手ブレがおきたせいか、シャッタースピードの問題か、街灯に偽色が発生している

DPシリーズの置き換えにはならない

 ではDPシリーズの置き換えになるのだろうか、つまりは大は小を兼ねるのだろうか。

 答えはNOだ。兼ねてくれると有り難いのだが、DPシリーズはそれ専用に設計されたレンズを持っており、これがびっくりするぐらいのポテンシャルを持っている。以前量販店で話をした店員曰く「DPシリーズを出すようになってから、SIGMAのレンズの評価が上がったんです」と言われるまでにである。

 また、やはり一眼レフが歓迎されないシーンというのもどうしても存在する。そういったところでSD15の画質を求めるなら、そこはDPシリーズの出番ということなのだろう。

 気軽にスナップをするならDPシリーズを。システマチックに被写体を追いかけるならSD15をチョイスするのが筆者の答えだ。

photo 現像ソフト「SIGMA Photo Pro」でKodak PORTRA Nのような色合いを目指してみた。カラーモードをニュートラルにし、やや黄色かぶりさせた上で露出を+1、シャドウとハイライトを落として白飛びを抑えている

 筆者がカメラを返却してこの記事を書くまでに、SIGMAはDP1xを発売しSD1の開発を発表した。DPシリーズもSDシリーズも今なおかなりのスピードで進化を遂げており、目が離せない。

 あるカメラマンがFOVEONセンサの特徴を「コダクロームのようだ」と形容している。筆者は「Agfa的な色が出る」と密かに思っている。感じ方は人それぞれだが、FOVEONの持つ独特のクセは、それこそフィルムがそうであったように、プログラムの処理だけでは到達しえない味につながっているのだろう。

 そんな味のあるセンサを搭載し、一眼レフのフレキシビリティを身にまとったSD15が、お手ごろ価格で手に入るのは、DPユーザーとしても素直に歓迎したい。

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