間もなく3月。卒業式や入学式などファミリーイベントが眼前に迫る時期だけに、ビデオカメラの市場動向が気になる人も多いはず。GfK Japan調べによる、デジタルカメラの販売ランキングをまとめた。
順位 | 前回順位 | メーカー | 製品名 |
---|---|---|---|
1位 | 1 | パナソニック | HDC-TM35 |
2位 | 2 | 日本ビクター | GZ-HM670 |
3位 | 23 | パナソニック | HDC-TM45 |
4位 | 4 | 日本ビクター | GZ-HM450 |
5位 | 3 | キヤノン | IVIS HF M32 |
6位 | 5 | キヤノン | IVIS HF R11 |
7位 | 10 | キヤノン | IVIS HF M41 |
8位 | 13 | 日本ビクター | GZ-HM690 |
9位 | 6 | ソニー | HDR-CX370V |
10位 | 7 | パナソニック | HDC-TM60 |
トップはパナソニックの2010年夏モデル「HDC-TM35」。パナソニック製品は3位に2011年春モデルの「HDC-TM40」、10位に同じく2011年春モデルの「HDC-TM60」もランクインしている。日本ビクターとキヤノン製品も人気で、それぞれランキングに3機種をランクインさせているが、ソニーは春モデルが2月25日よりの販売開始とランキング集計期間(2月14日〜20日)とタイミングが合わなかったためか、1機種のランクインにとどまっている。
2011年春モデルの傾向についてはこちら(ビデオカメラ2011春モデル、3つの傾向)にまとめたが、抜粋すれば要点は「レンズの広角化」「録画した映像の活用提案」「3D対応モデルの増加」の3つ。これらを裏返せば(いささか極論ではあるが)、基本的なファミリー向けの家庭用デジタルビデオカメとしては既にほぼ各社製品ともに完成の域に達しており、新製品では各社ともに付加価値の提案を行っている状態だといえる。
もちろん、これには映像フォーマットが画面サイズ1920×1080/記録形式AVCHDであるという前提がある。3Dテレビのさらなる普及やスーパーハイビジョンの登場といった要素を加味するならば話は違ってくるが、向こう半年程度で大勢に変化はないだろう。そうなると、「旧モデルでも買いなのか」という疑問が当然浮かぶ。
答えは「そのモデルの登場時期によっては○」だろう。新モデルと既存モデルの性能差が小さくなっているのは事実なので、直接的に描画に関係しない機能やスペック(3D撮影やGPS関連機能などが該当するだろう)の差異が小さいならば、既存モデルでも良いかもしれない。ただ、あまりないケースだとは思うが、2009年春より前のモデルと現行製品は比較対象とならない。その場合には迷わず現行製品を買うべきだ。
今春モデルでは一般的なものとなりつつある裏面照射センサーや、歩きながらでの撮影でも強力に補正を行うブレ補正機構の先駆者はソニーの2009年春モデル「HDR-XR520V/500V」で、各社現行製品はなんらかのカタチで影響を受けている。記録できる映像こそ、一昨年のモデルも今年のモデルも1920×1080のフルハイビジョンではあるが、暗所撮影のきれいさや手ブレ補正といった、誰の目で見ても映像に差がある部分でビデオカメラはここ2年で長足の進歩を遂げているからだ。
また、室内での撮影が多い人にも、今春モデルには勧めやすい製品が多い。前述したが、今春モデルは比較的広角側に焦点距離を拡大したモデルが多く、室内での撮影(日常撮りともほぼ同意義になるだろう)を多く行いたいと考えているならば、動画撮影時(35ミリ換算)で30ミリ台のスペックを持つ製品が望ましいからだ。いずれにしても「どのような被写体を」「どのようなシーンで多く撮るか」をよく考えてから製品選びを進めたい。
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