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本気で遊べる“ナノ一眼” ペンタックス「PENTAX Q」(3/4 ページ)

» 2011年09月06日 08時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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 その作業をさらに簡単にするのがフロントについてるクイックダイヤルだ。1〜4のクイックダイヤルに割り当てることのできる機能は、スマートエフェクト、カスタムイメージ、デジタルフィルタ、アスペクト比の4つ。アスペクト比に指定すると、1が16:9、2が3:2……という具合にダイヤルを回すだけで指定した設定になる。

 クイックダイヤルからのみ選べるスマートエフェクトでは、1が極彩、2がソリッドモノカラー、3がAuto110モード、4がクロスプロセスに割り当てられている。この4つ以外にもエフェクトがいくつか用意されており、各番号に割り当てる機能を変更可能だ。

 ダイヤルは瞬時に切り替えられるのが何より面白い。凝った撮影機能があってもそれがメニューの奥だったらすぐ使わなくなるからね。

 スマートエフェクトで撮り比べてみた。

photophotophoto 左から標準、極彩、ソリッドモノカラー(赤を残すように設定)
photophoto 左からAuto110、クロスプロセス

 なかなか面白い。Auto110はペンタックスが1979年前後に発売した110フィルム(ポケットフィルム)を利用した超小型一眼レフ。PENTAX Qのご先祖さまといっていいカメラで、当時のネガ110フィルム風の写り、つまり昭和の頃ネガで撮った写真のような風合いを見せてくれる。ちょっとした遊び心だ。

 デジタルフィルタやカスタマイズ系を全部紹介すると膨大な量になるので、あとはピックアップで。

photo カスタムイメージのポップチューン。色がハデハデになる
photo カスタムイメージの「ほのか」。ほのかに色づいた感じ
photo デジタルフィルタのポスタリゼーション
photo デジタルフィルタのHDR。連写+合成ではなくて、1枚の絵からHDR風の画像を作り出す

 つづいて、HDR。露出を変えて3枚連写して合成するHDRだ。

photophoto 通常。ハイライト補正シャドウ補正ともにオン。ハイライト補正をオンにするとISO感度を1段上げて撮影するため、ISO250からとなる(写真=左)、HDR AUTO。白くとびかけてた空がしっかり残っている(写真=右)
photophoto HDR 1。さらに極端にHDRがかかる(写真=左)、HDR 2。もっと極端に。これで彩度を上げればHDRアートっぽくなる(写真=右)

 そして多くの人が気になっているBC(ボケ・コントロール)モードに挑戦。

photophoto プログラムオート。1/200秒 F3.2 ISO125(写真=左)、BCで効果最大。1/1000秒 F2 ISO250(写真=右)

 とまあこのようになる。どのくらい高い精度でボケを作ってくれるかというと、これはもう被写体次第。例えば、F1.9の作例で出したひまわりの写真をBCモードで撮るとこうなった。

photo BCで効果最大。1/1250秒 F4.5 ISO125

 花びらの一部がボケて背景に溶け込んでしまった。デジタル処理によるボカし処理は万能ではないので、上手に使おうという感じ。

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