最後にISO感度別の作例を。
高感度時の画質も非常に高いが、他社の裏面照射型CMOSセンサーモデルと見比べると、ちょっといい程度。マイクロフォーサーズ機に比べると、やはりワンランク違う。まあ撮像素子サイズの差を乗り越えるような魔法はないということだが、ISO1600までなら感度を上げても不自然さはなく、ディテールもそれなりに残っているし、ISO3200まで上げても大きく不自然になることはないので、高めのISO感度でも気にしないで使ってOKだろう。
なお、ISO感度の設定はオート撮影モードでも最高感度を選べるのが素晴らしい。「ISO125-3200」に設定しておけば、自動的にISO3200まで上がるわけで、普段はオートにしちゃってよいかと思う。
今回は製品版ということで、作例中心のレビューにしてみた。
冒頭に書いたとおり、サクッと起動してサクサク動くし、撮影機能は豊富ですごく遊べるし、クイックダイヤルを駆使すれば簡単にエフェクトのついた写真を撮れる。そのエフェクトも、Kシリーズ譲りでなかなかハイレベルだ。
そして何より小さくて軽くて可愛い。本気で遊べるカメラである。
個人的にはズームレンズではなく、明るい単焦点レンズをつけてスナップを撮りたい。その方が似合うカメラだ。今(9月5日現在)は45ミリ相当のレンズ(01)とトイレンズしかないが、28ミリ相当の広角レンズや、90ミリ相当マクロレンズなんかも用意してもらえると楽しそう。
難点は価格かなあ。単焦点レンズのキットで7万円弱であり、これは同社の一眼レフであるK-rのレンズキットより高価だ。かといってコストダウンをしてこの質感やサクサク感がなくなっても意味はないわけで、悩ましいところである。単に「便利さ」とか「実用性」を求めるだけなら他にも選択肢はある。
だがこのスタイルを楽しみたい、首からぶら下げて見せびらかしながら使いたい、という趣味道楽系のカメラとして買う価値あり。少なくとも、見てくれだけじゃないのは確かだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR