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ワイヤレスの利便性を強化した定番コンパクト――キヤノン「IXY 430F」(2/2 ページ)

» 2012年08月16日 16時09分 公開
[佐藤眞宏,ITmedia]
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 撮影機能については前モデル「IXY 420F」とほぼ同等。撮像素子は1/2.3型 有効1610万画素の裏面照射型CMOSセンサーで、ここに35ミリ換算24〜120ミリの光学5倍ズームレンズを組み合わせる。レンズは光学5倍だが、フル画素でも10倍ズームでの記録を可能とするデジタルズーム機能「プログレッシブファインズーム」が用意されており、一層の望遠撮影も行える。

 背面液晶は3.2型のタッチパネル液晶で、画面タッチによるAFポイント設定やタッチシャッターも快適だ。それに電源OFF時の本体厚は20.8ミリと薄く、胸ポケットに入れておいても携帯の邪魔にならない。

 起動から撮影間隔まで十分に高速で、また、撮影モード「こだわりオート」では、個人認証及び6つのブレ補正をカメラが判断して自動的に切り替える「マルチシーンIS」との組み合わせによって、合計205のパターンから最適なものをカメラが自動的に判別してくれるので、ほぼすべてをカメラ任せにしての快適な撮影が行える。町歩きや日常のスナップなどで使うと、非常に高い満足感が得られるカメラといえるだろう。

photo 「こだわりオート」ならばオートマクロも自動的に働く F2.7 1/320秒 ISO125
photo 「こだわりオート」 F2.7 1/125秒 ISO160
photo 「こだわりオート」 F2.7 1/100秒 ISO125
photo 「こだわりオート」 F5.9 1/500秒 ISO160
photo スマートフォン転送時にサイズを「M2」と指定する、1600×1200ピクセルにリサイズされる(フルサイズは4608×3456ピクセル)

 さてこのIXY 430Fが「買い」かを考えてみよう。前述したとおり基本的な撮影機能は前モデルであるIXY 420Fを踏襲しており、無線LAN機能についてもまったくの新機軸という訳ではなく、IXY 420Fの同機能を発展させたものになる。この発展部分をどう評価するかがポイントになる。

photo IXY 430Fによるスマートフォンへの転送。転送時にリサイズをすることも可能だ

 コンパクトデジカメへの無線LAN搭載は2012年春に各社が取り組んだトレンドだが、IXY 1やIXY 420F、そしてこのIXY 430Fに搭載されている無線LAN機能は高機能であり、IXY 430FではAndroid端末へのダイレクト接続やGPSモバイルリンク、DPS over IP対応によるワイヤレス印刷など、既存機種より一層の高機能化を進めている。

 特にAndroid端末へのダイレクト接続は、Android OSを搭載したスマートフォンやタブレットを常用している人にとって非常に便利な機能となるため、この機能のためにIXY 430Fを導入するという判断もあるはずだ。加えてDPS over IP対応によるワイヤレス印刷はバッテリー駆動対応の小型フォトプリンタと組み合わせれば、電源の確保できにくい外出先――結婚式の二次会やキャンプ場でのバーベキューなど――でも容易にプリントが可能となる。こうした利用が事前に想定されるならば、IXY 430Fは「買い」と判断できるだろう。

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