続いて、北海道稚内市にある日本最北端の水族館、ノシャップ寒流水族館を訪れました。ここは、地方ならではの素朴な雰囲気と、最果ての地ゆえの郷愁感が漂う、こぢんまりとした水族館です。建物は少々古めかしい年代物ですが、生き物たちの見応えは十分。アザラシやペンギンを間近で見られるほか、フウセンウオやイトウ、クリオネといった北の海ならではの珍魚をじっくりと観察できます。
次のカットは、北海道幌延町にあるトナカイ観光牧場で撮影したもの。文字通りトナカイが主役の牧場ですが、ゆるカワ系動物の代表格ヤギやコブタの姿も見られます。写真はヤギの万次郎。低い位置にカメラを構え、くるっとカールした角と仙人のような立派なあごひげに注目してみました。
さらに東京にもどり、おなじみのスポット恩賜上野動物園を訪れました。約500種という国内最多クラスの飼育動物数を誇り、パンダ、オカピ、コビトカバという世界三珍獣のすべてを見られる場所は、国内ではここだけです。今回の目当ては、珍獣ではなく珍鳥。「動かない鳥」として人気を集めるハシビロコウです。
下の写真は、約3.5メートルの距離で撮影したもの。背景が暗くなるカメラアングルから狙うことで、ハシビロコウの特長である巨大なクチバシと、まるで寝癖が付いたような独特のヘアスタイルを際立たせました。
次の写真は上から順にノスリ、ミーアキャット、フラミンゴ、ハシビロコウです。いずれも絞りは開放値のF1.8を選択。前述したように、被写界深度が浅いとピンぼけの危険性が高くなりますが、動物園のオリや柵がボケて気にならなくなるという意味では好都合です。ピントを合わせた部分はシャープに解像し、立体感のある写真に仕上がりました。
デジタル一眼レンズの楽しみ:第9回 大口径ズームで撮る日本の最北端――タムロン「SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD」
デジタル一眼レンズの楽しみ:第8回 標準レンズで楽しむ巨大建造物めぐり――シグマ「30mm F2.8 EX DN」
デジタル一眼レンズの楽しみ:第7回 明るい広角レンズで撮る春の旅スナップ――オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0」
デジタル一眼レンズの楽しみ:第6回 単焦点レンズで風景を切り取るように撮る――ソニー「E 50mm F1.8 OSS」
デジタル一眼レンズの楽しみ:第5回 望遠ズームで朝日や夕日のシルエットを狙う――キヤノン「EF70-300mm F4-5.6L IS USM」
デジタル一眼レンズの楽しみ:第4回 夜景とボケを楽しめる明るい単焦点レンズ――ソニー「Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA」
デジタル一眼レンズの楽しみ:第3回 1本で2度おいしい魚眼ズーム――キヤノン「EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」
デジタル一眼レンズの楽しみ:第2回 ライカ印のコンパクトマクロ――パナソニック「LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S.」
デジタル一眼レンズの楽しみ:第1回 風景をまるごと写す超広角ズーム――シグマ「8-16mm F4.5-5.6 DC HSM」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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