以前から、どこかがAndroid搭載デジカメ出さないかなと思ってたのだ。だって、カメラメーカーってカメラを作るのが本業だからカメラ部分はとにかく、タッチパネルのインタフェースや撮った後の画像の使い方とかでスマホに勝つのは難しくなっている。現にタッチパネル搭載コンデジってたくさん出てるけど、細かい使い勝手……例えばタッチしたときのレスポンスやスクロールの追従性、UIのバランス、そういうところでなかなかスマホに追いつけていない。
だったら、Androidを搭載して撮影部分以外をそっちに任せちゃえば意外に快適で、コンデジが苦手だった撮影後の画像処理やファイルの共有もできて面白いものができるんじゃないか、と思っていたわけである。
そうしたらほんとに出てきた。しかもニコンから。
意外といえば意外だけど、考えてみたら、ニコンってときどきカメラの領域を越えた製品を出すメーカーで、古いところでは縦型でカバーを外すとそのままPCカードスロットにささる「COOLPIX 100」なんてものもあったし、今でもプロジェクター内蔵モデル「COOLPIX S1200pj」なんてのを出してる。ときどきこういう面白いものを作るのだ。
そのひとつがAndroid搭載コンデジ「COOLPIX S800c」である。
何はともあれ、一番気になるのは「S800cはどのくらいAndroidか」ってところだと思うので、それをメインに。
とりあえず、かなりAndroidだ、と思っていい。通話はできないWi-Fi専用のAndroid端末に10倍ズームコンデジが合体したものだ。COOLPIX S800Cを起動すると、まずこの画面になる。
この時点だとバックグラウンドでAndroidが起動してて、可能なのは撮影とズーミングだけ。完全にフルオート、カメラ任せの状態だ。クイック撮影モードみたいなものと思っていい。
10数秒ほど待って裏でAndroidが起動し終わると、画面がこうきりかわり、アイコンがボタンになる。
これでフル準備完了だ。
Androidが裏で動いてない限り、簡易カメラなのである。そこが面白い。普通のスマホならスリープと復帰の行き来なので、すぐに使えるようになるが、それだとカメラを使ってないときも裏でAndroidが動いているためバッテリを消費する。カメラとしてはよくない。
そこで電源を切って一定時間経過するとAndroidをスタンバイ状態とする仕様にしてるのだ。最短で1時間。そうすると1時間以内ならすぐフル状態で起動するがそれ以上たつと、Androidの起動を待たなければならなくなる。これを長くすると、バッテリがどんどん消費される。
スマホではほっとくとバッテリが減るのは当たり前だが、デジカメではそうじゃないので、その辺を考慮した仕様だろう。
さて、Androidが起動するといろいろと操作できるのだが、カメラの話は後回しにしてAndroidにいってみよう。
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