オリンパス「OLYMPUS STYLUS XZ-2」は、「OLYMPUS XZ-1」(レビュー)の後継となる高級コンパクトデジタルカメラ。XZ-1からセンサーを強化し、「操作感」と「機能」を素早く切り替え可能な新UIも搭載した新製品を写真で紹介する。
ホットシューを設けたカメラとしての“押し”があるスタイルはXZ-1から継承しているが、着脱式グリップの新設やより直線的なボディデザインもあいまって、そこはかとなくPENシリーズに通じるニュアンスも漂わせている。カラーがブラックとのみとなったこともあり、XZ-1よりも硬質な印象を受ける。
鏡胴周りのコントロールリングもXZ-1より継承するが、背面にファンクションボタン(Fn1ボタン)が新設されたほか、リングダイヤルとグリップの間の位置にはコントロールリングの機能を切り替える「コントロールレバー」と、レバーに一体化したもうひとつのファンクションボタン(Fn2ボタン)が用意され、より細かな操作を手早く行えるように改良されている。
Fn1とFn2は名称から想像できるよう、任意の機能を呼び出すためのショートカットボタンとして機能する。ただ、2つのFnボタンは微妙に使い方が異なっており、Fn1は任意の1機能を割り当てるボタンとして利用するのに対して、Fn2は押すごとに手ブレ補正やピクチャーモードなど最大16の撮影機能を順番に呼び出す。16は最大数であって、この状態では目的の機能を呼び出すのに何度もFn2ボタンを押すことになりかねないが、どの機能を呼び出すかはメニューから設定できるので、利用頻度の高い物を選んでおけばよいだろう。
そして「コントロールレバー」については少々説明が必要だろう。レバーは2段階に動き、操作することで、リングダイヤルがカチカチとクリック感のある動きとなるか(こちららが「OFF」状態)、無段階に滑らかに動くか(こちらが「ON」状態)を切り替える。
クリック感のある位置(OFF状態)では、リングダイヤルへ割り当てたパラメータ変更用として利用でき(絞り優先ならば絞り値など。こちらもカスタマイズ可能)、無段階に動く位置(ON状態)ではリングダイヤルがレンズのズーミング、もしくはMF撮影のピント合わせ用として機能する。無段階の位置ではリングは滑らかかつ、粘るように動くため、MF撮影のピント合わせもストレスなく行える。
本体上部にはシャッターボタン一体型のズームレバーも用意されているので、基本的にはリングダイヤルはパラメータ変更用としておくほうが機能の重複は避けられるが、レバー操作一発で鏡胴操作でのズーミングとできるのはうれしい配慮といえる。それにFn2ボタンからはAF/MF撮影切り替えが可能なので、マクロ撮影時に素早くAFからMFへ切り替え、リングダイヤルでピントを追い込むといったこともできる。
ボタンやレバーを複数利用するためにやや慣れが必要な操作系ともいえるが、慣れるまではこれまで通りに、メニュー画面から必要な項目を設定すればよく、使い込むほどに便利さを感じる機会が増えそうなインタフェースといえる。加えて言えば、フルオートの「iAUTO」時には画面の右端をタッチすれば「色の鮮やかさを変える」「色合いを変える」など分かりやすい言葉で表現されたインタフェース「ライブガイド」を利用できる。気軽に撮りたいときにはこちらを利用するのも楽しいだろう。
搭載するレンズはXZ-1と同じく35ミリ換算28〜112ミリ相当 F1.8-2.5の「i.ZUIKO DIGITAL」だが、撮像素子は新開発の1/7型 有効1200万画素の裏面照射型センサーへと変更されており、加えて画像処理エンジンも同社「PEN」シリーズなどに用いられる「TruePic VI」とすることで「同社コンパクトデジタルカメラとしての最高画質」を実現という画質も注目となる。実写を含めた詳細な製品レビューは後日掲載する。
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