「シリーズの集大成であり総決算」として登場する、ペンタックスリコーの「GR」を写真で紹介する。なお本機体はβ機であり、実際の市販機体と細部が異なる場合があることを了承頂きたい。
デジタルカメラとなってから5代目として登場する新「GR」は、“DIGITAL”も“V”も付いていない「GR」として登場する。APS-Cサイズセンサーを搭載する新製品はそのボディサイズこそ前モデル「GR DIGITAL IV」より大きく、約117(幅)×61(高さ)×34.7(奥行き)ミリ、約245グラム(バッテリー「DB-65」およびSDメモリーカード含む)となったが、搭載するセンサーサイズを考えると良くここまで小さくしたものだという印象を与える。
搭載する撮像素子はローパスレス仕様のAPS-Cサイズ(23.7×15.7ミリ)有効1620万画素CMOSセンサーで、レンズには35ミリ換算28ミリ相当(F2.8-16)の「GR LENS 18.3mm/F2.8」を組み合わせる。レンズ前面には電源連動式のレンズバリアが設けられており、電源を投入するとスムーズにレンズが繰り出されるとともにバリアがオープンする。
全体的なデザイン「GR DIGITAL IV」から踏襲しており、シャッターボタンはだ円形で、グリップ上部には電子ダイヤル、上部にはポップアップ式ストロボとホットシューを備える。インタフェースに改良が加えられたのは背面で、基本的なボタンレイアウトに変更は見られないが、マクロボタンが十時キー下から上に変更され(十時キー下はホワイトバランスに割り振られている)、AFファンクション切り換えレバーとAFボタンが新設された。AFファンクションレバーからはAF/AEロックのほか、C-AFの選択が行える。
既存シリーズ製品にはない新たなインタフェースが、側面の「Effect」ボタン。いわゆるデジタルフィルターをワンプッシュで適用できるボタンだが、Fn1/Fn2と同様にさまざまな機能を割り振ることも可能。また、シャッターボタン半押しまたAEロック中に押し続けることで撮影時の絞り値まで絞りが動作し、プレビュー機能としても利用できる。
撮影モードダイヤルには新たに「TAv」(シャッター&絞り優先AEモード)が追加され、そのほか露出モードの表記もM/TAv/Tv/Avとペンタックスのデジタル一眼レフ風になっている。マイセッティングが3つダイヤルにあるのは引き続きだが、「SCENE」はダイヤルから省かれ、かわりに動画撮影が入っている。
前述のように若干のインタフェース変更があるものの、操作感にほぼ変化はない。「MENU」ボタンでタブで区切られた撮影設定/キーカスタム設定/セットアップを呼び出し、撮影画面でADJ.ボタンを押し込むとISO感度やファイルサイズ(RAW選択を含む)、アスペクト比、AFモード、測光モードなどを変更できる。既存シリーズのユーザーであれば迷わずに操作できるだろう。
β機材であるが試用機の動作に緩慢なところはなく、起動を含めて非常にキビキビと利用できる。AFについてもAFモーターと沈胴モーターを分けるなどの取り組みが功を奏しているのか、短時間ながら使用した範囲では遅いと感じることはなかった。なお、フルオートの撮影モードでは顔認識AF/AEも利用できる。
使い勝手を含めた製品レビューについては、後日掲載する。
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