出版業界ニュースフラッシュ 2012年4月第1週

出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。4月第1週は、放射線測定器付き書籍発売の話題や、コンテンツ緊急電子化事業への仮申請が9万点を大きく超えたことなどに注目です。

» 2012年04月08日 16時30分 公開
[新文化通信社]
新文化通信社

竹書房、放射線測定器付き書籍発売へ

 家庭で放射線量を計測できる「エアカウンターS」を付録にした商品「家庭用放射線測定器 エアカウンターS」を4月23日に発売する。価格6980円。

 タカラトミーアーツで企画・開発し、エステーで販売していたスティック型の計測器はこれまで7500円(メーカー希望価格)で20万個を販売した実績がある。今回、竹書房で本とパッケージ化して7000円を切る価格で商品化した。

 マルチメディア商品扱い。委託書店には委託条件。初版1万部。4月10日まで事前注文を受け付ける。注文は03(3264)1576まで。

アスキー・メディアワークス、「魔法のiらんど」ECサイトをオープン

 4月5日、ケータイ小説サイト「魔法のiらんど」の公式ECサイト「魔法のiらんどショップ」を開設した。秋ごろにグランドオープンする予定。

 「魔法のiらんどショップ」は、Amazon.co.jpのマーケットプレイスシステムを利用し、10〜20代女性向けアクセサリー、アパレル、コスメ商品などを販売する。PC、スマートフォンのほか、携帯電話(フィーチャーフォン)からでもアクセスできる。

講談社、第55回「群像新人文学賞」決まる

 4月5日、小説部門と評論部門の受賞作を決定。小説部門は、当選作に岡本学氏「失った架空」が、優秀作に片瀬チヲル氏「泡をたたき割る人魚は」と藤崎和男氏「グッバイ、こおろぎ君。」がそれぞれ選ばれた。評論部門は該当作なし。

 授賞式は5月10日午後6時、東京・音羽の講談社26Fで。受賞作品と選評は5月7日発売の「群像」6月号に掲載される。

東京国際ブックフェア(TIBF)など4展示会の概要を発表

 リード エグジビジョン ジャパンは7月5日から開催する「第19回東京国際ブックフェア」、「第16回国際電子出版EXPO」と同4日から3日間開催する「第2回ライセンシングジャパン」と「第1回クリエイターEXPO」の概要説明会を行った。

 クリエイターEXPOは、今回初開催。作家やイラストレーターなど400人のクリエイターが個々に出展する。今年は4展示会合計で過去最大の800社が出展を予定。8万5000人の来場者を見込んでいる。

 基調講演は作家・瀬戸内寂聴氏。eBooks専門セミナーでは、講談社の野間省伸社長、楽天の三木谷浩史社長、丸善CHIホールディングスの小城武彦社長、米国・国際電子出版フォーラムのビル・マッコイ氏による国際講演が行われる。

JPOの電子化事業、仮申請は9万3000点超に

 経産省から受託した日本出版インフラセンター(JPO)の「コンテンツ緊急電子化事業」について、326社から9万3735点の仮申請があった。当初の目標6万点を大幅に上回った。

 ただし、JPOでは著作者の許諾がとれない段階での仮申請を可としたため、出版社の目標値としてみている。5月の本申請に先立ち、5月8日午後3時から説明会を予定している。場所は未定。

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