OracleのエリソンCEO、Veritasを語るInterview(2/2 ページ)

» 2004年12月15日 19時35分 公開
[浅井英二,ITmedia]
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 Oracle製品を使いやすく、そして安価にするためには、われわれがコンポーネントをデータベースに統合しなければならないという、典型的な例がVeritasです。

イジメたいのはMicrosoft

 こうした戦略は何もわれわれだけではありません。同じことはMicrosoftもやっています。Microsoftに対抗すべく、われわれも似た戦略を採用しなければなりません。

 実際のところ、テクノロジーサイドではもう少しアグレッシブにならないといけません。われわれはデータベースの専門家だからです。データベース以外にも手を広げていますが、WindowsがMicrosoftの基盤製品であると同じように、データベースはわれわれの基盤製品なのです。だから、SQL Serverよりも性能が良く、信頼性や安全性で勝るだけでなく、使いやすさにおいても先行しているべきです。

 そして、Automated Storage Managementはとても重要なのです。Veritasは機能をブロックしてしまいます。Veritas製品を使っていると、Automated Storage Managementの機能は使えないのです。

 これは、われわれの製品にいろんな機能を盛り込んでいくことがとても重要だという1つの例です。単にコスト節約に留まりません。何もVeritasをいじめているわけではありません。そうしなければ、Microsoftに対抗できないのです。いじめたいのはMicrosoftです。彼らと競合していくには、製品を使いやすく、安価にしなければなりません。その方程式の中にVeritasは入れません。

 われわれが新しいOracleデータベースで盛り込むバックアップの自動化機能がVeritas製品にもあり、ビジネスインテリジェンス製品とは少し違う極端な例です。すべてデータベースに含まれている必要があると考えています。自動化はOracleの一部です。使いやすさでもMicrosoftと張り合おうとすれば、バックアップ機能は統合されていなければなりません。

 われわれは、使いやすく、とてもとても安価だが、高いクオリティの製品を提供することを追及しています。サードパーティー製品はボリュームが小さく、それだけ高価なソフトウェアです。それは事実上、OracleのTCOを引き上げてしまい、Microsoftに対する競合優位を損ねてしまうのです。

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