Webカンファレンシングやユニファイドコミュニケーションのためのソリューションである「Breeze」は、リアルタイムビデオの機能をFlashによる豊かなユーザーインタフェースに組み込むことを可能とし、コミュニケーションをさらに高い次元へと引き上げてくれる。
「企業で働く人は、コミュニケーションのためにさまざまなユーザーインタフェースを使い分けることを強いられており、それらの簡素化を望んでいる。Macromediaでは、すべて単一のインタフェースでアクセスできるようにすべきだと考えている」(ワイス氏)
ワイス氏は、日本プレス向けのインタビューでは、Webブラウザの外でFlashのアプリケーションを稼動させるための新しい実行環境である「Apollo」(コードネーム)を応用した技術デモも見せてくれた。それは、Flashの実行環境やアプリケーションをWebブラウザの外に持っていくとどうなるか、という格好のデモンストレーションでもある。
ワイス氏によれば、以下のようなことが可能になるという。
ワイス氏は、「コラボレーションはビジネスの状況に応じて、例えば必要なドキュメントが自然にコミュニケーションの中に持ってこられるべきだ」と付け加える。
繰り返しになるが、さまざまなサービスは既に提供されるいるが、その多くはばらばらのままで、相互に連携させることは難しい。したがって、テレコム会社はこれらのサービスを融合させることが競合他社への差別化となる。
Macromediaでは、Cisco SystemsやAvayaのほか、HPのネットワークサービスプロバイダー部門とも戦略的な提携を行い、彼らのテレコム向けプラットフォームとFlashプラットフォームを統合している。
「HPらとの提携は、FlashやBreezeがオープンで統合し得る技術だということを示している」とワイズ氏。
基調講演では、ベネッセがBreezeを利用して開発したインターネット家庭教師サービス「e-受験」もデモされた。これは、FlashやBreezeがコミュニケーションのためのプラットフォームであり、デベロッパーによるカスタマイズや開発が可能であることを示すために紹介されたものだ。
Macromediaでは、コラボレーションのための新しいサービス開発を促進すべく、2つの独立したFlashアプリケーションがデータの同期を取り合うためのAPIも準備中だという。ステージでは、単語が書かれた札を遠隔地にいる相手と一緒に並べ替えて文章を作るという楽しいデモも行われた。
このことは、Breezeのデータ同期機能をFlashの開発者らが使えるようになることを意味し、そして1600社を超える企業に導入が進んだBreezeが、コラボレーションのためのプラットフォームとして踏み出すことも意味している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.