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» 2007年06月22日 00時30分 公開

MS、VistaとOffice 2007のリリースで大幅増収増益 (3/3)

[Matt Rosoff,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版
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ビジネス部門 ビジネス部門には、Officeスイート、Exchange Serverのほか、各種のビジネスプロダクティビティツールが含まれる。この部門もまた、予想を上回る成長率を記録した。売上高は前年同期比34%増の48億3000万ドルと、Microsoftが予想していた27〜28%の成長率を大幅に上回り、純利益は過去最高となる34億2000万ドルを記録している。またクライアント部門と同様、ビジネス部門の業績も、2007年度第2四半期から繰り越された5億ドルの売上高により、増強されている。Microsoftは2007年度第2四半期に、Office 2003搭載PCを購入したユーザー向けにOffice 2007への無料のアップグレードを提供していた。この繰り延べ収益を差し引けば、売上高は前年同期比で約20%の拡大となる。

 Microsoftはビジネス部門の堅調な業績の理由として、Office 2007 Systemの好調な売れ行きや、ビジネスマネジメントソフトウェアDynamicsの売上高の20%アップなど、幾つかの要因を挙げている。

サーバ&ツール部門 ここ数年、サーバ&ツール部門はMicrosoftにおいて最も急速に成長中の事業部門となっている。2007年度第3四半期には、27億5000万ドルの売上高に対し、9億7900万ドルの純利益を計上した。売上高は前年同期比で15%拡大し、Microsoftが予想していた16〜17%の成長率を若干下回る結果となったが、Microsoftはその理由については説明していない。サポートやコンサルティングといったプロフェッショナルサービスが好調で、売上高は前年同期比で28%アップし、5億3000万ドルとなっている。

エンターテインメント&デバイス部門 2007年度第3四半期中にMicrosoftが小売業者に出荷したXbox 360ゲーム機は、わずか50万台にとどまった(Xbox 360にとってリリース以来初めての完全な四半期となった2006年度第3四半期には、170万台が出荷されている)。そのため、エンターテインメント&デバイス部門の売上高は前年同期比21%減の9億2900万ドルとなっている。これは、Microsoftが予想していたとおり。損失は3億1500万ドルと、前年同期の4億200万ドルより減ったものの、直前四半期の2億8900万ドルより多くなっている。Microsoftはこの損失の原因として、携帯型音楽プレーヤーZuneのリリースに伴うマーケティング費用や、Xbox 360の保証期間延長に伴うコスト増を挙げている(Microsoftは2006年12月、Xbox 360の保証期間を90日間から1年間に延長した)。Microsoftの最高財務責任者(CFO)のクリス・リデル氏は、赤字が続いているとはいえ、この事業部門にとっては依然として黒字転換が2008年度の目標だと語っている。

オンライン部門 オンライン部門の売上高は前年同期比で11%拡大し、6億2300万ドルと、予想を上回る結果となった。ただし、Live SearchWindows Liveといった新しいオンラインサービスへの継続投資により、同部門は2億ドルの損失を計上している。これは、2003会計年度第3四半期以来、最高の損失額だ(当時、この部門はMSN部門と呼ばれていた)。Microsoftによると、広告収益は前年同期比で23%拡大し、4億5300万ドルを達成したが、インターネットアクセス事業の売上高が低下の一途をたどっていることで相殺されている。近年、顧客の間ではMSNのダイヤルアップアカウントを打ち切り、プロバイダー他社のブロードバンド接続に切り換える動きが進んでいる。またリデル氏によると、Microsoftは依然として、検索エンジン市場でのシェアに満足していないという。Microsoftのシェアは10%前後を行ったり来たりで、Google(シェアはほぼ50%)とYahoo!(ほぼ30%)に大きく差を空けられている

2008会計年度の業績見通し

 好調な四半期決算を受けて、Microsoftは2007会計年度の業績見通しを上方修正した。修正は今回が3度目。修正後の見通しでは、前年比で15〜16%アップの509億〜512億ドルの売上高に対し、1ドル47セント〜1ドル49セントの1株当たり純利益(法務費用を含む)が予想されている。

 またMicrosoftは、2008会計年度の業績見通しを初めて示した。Liddell氏によると、2008年度の売上高はおそらく前年比11〜12%の成長にとどまり、565億〜575億ドル程度になる見通しという。ただし、支出については、特にオンラインインフラの分野で、2008年度は2007年度よりも増加率が緩やかになると見られている。つまり、同社は2008年度も引き続きデータセンターコストを増強する予定だが、大規模な増築に着手した2007年度と比べて、コストの増加率は減速する見通しという。従って、売上高よりも純利益の成長率が高くなる(約14〜15%)ことが予想される。同社は2008年度の業績見通しについては、2007年度第4四半期決算の発表時、ならびに2007年7月に開催予定の金融アナリスト向けの説明会において詳細を発表する予定という。

 なお、Microsoftは2007年度第3四半期に自社株の買い戻しをさらに推し進め、約67億ドルを投じ、2億3700万株を買い戻している。それに伴い、同社の現金資産は第3四半期初めの289億ドルから、同四半期末には282億ドルに減少した。Microsoftの取締役会は2006年秋、2011年7月までに計362億ドル相当の自社株を買い戻す計画を承認している。承認された362億ドルのうち、現段階での残額は約225億ドルとなっている。

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