総合メーカーのダイフク、Edy決済に対応した社員食堂システムを全国展開へ老朽化した磁気カードシステムをリプレース

総合メーカーのダイフクは、社員証ICカードで決済ができるシステムを食堂に導入した。決済に使用するPOS端末の台数を減らすとともに、社外員にもICカードによる決済ができるようにした。

» 2009年02月05日 16時04分 公開
[藤村能光,ITmedia]
ダイフク 小牧事業所事務棟 ダイフク 小牧事業所事務棟(出典:NECインフロンティア)

 総合メーカーのダイフクは、運送、仕分け、保管までを行う「マテリアルハンドリング」と呼ばれるシステムを手掛けている。同社が製造業や流通業向けの工場、配送センターに納入した自動倉庫クレーンは2万台以上、自動車工場向け搬送ラインは総延長4000キロ以上に達する。

 ダイフクは、ICカードの社員証を使って社員食堂での決済を実施するキャッシュレスシステム、および事業所の入退室を管理するセキュリティシステムを、同社小牧事業所に導入し、業務の効率化を図っている。システムを提供したNECインフロンティアが2月5日に発表した。

 小牧事業所では1990年代から、磁気カードを用いた社員食堂決済システムと入退管理システムを使用していた。設備の老朽化に伴い、カード/カードリーダの劣化が発生していた。また、ほかのシステムとの連携や拡張ができない点を課題としており、ICカードを使ったシステムへの設備更新を検討していた。システムの拡張性の高さや、入退管理システムや社員食堂決済システムの保守を1社に任せられる点などを評価して、NECインフロンティアのシステムを採用した。

 ダイフク小牧事業所が導入したのは、NECインフロンティアの社員食堂・売店決済システム「Comedor」と入退管理システム「SecureFrontia」を連携したシステム。ICカード社員証一枚で、事業所や各部屋への入退管理と社内のキャッシュレス化を可能にする。

社員食堂決済用POS端末 社員食堂決済用POS端末(同)

 Comedorの導入により、昼食時の精算に利用していたPOS(販売時点管理)端末を3台から2台に減らせた。これにより、POS端末の操作をしていた人員をほかの業務に回せるようになったという。

 また従来の決済システムでは、期間従業員などの社外員の決済には、プリペイドカードを使っていた。新システムにより、社外員は電子マネー「Edy」を使用した決済ができるようになった。決済を電子化したことで、プリペイドカードの決済集計やテナント会社との費用の付け替えといった事務負担を解消できた。


入退場を管理するSIU 入退場を管理するSIU(同)

 SecureFrontiaは、WAN(広域通信網)経由で、全国拠点の2000以上のドアを一元管理できる。ICカードを読み取り、ドアの施錠解錠を管理する端末「SIU」には、個人データを10万人まで登録可能だ。専用サーバからSIUといったほぼすべてのシステムをLANで構築でき、ほかの拠点のシステムのライン共用や拡張性に優れたシステムの構築が可能になる。

 既に国内の複数拠点で導入を進めているComedorとともに、小牧事業所をパイロットモデルとしたSecureFrontiaの導入を、全国の主要拠点に展開していく計画という。

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