企業向けSaaSアプリケーションの売上高は、2013年には160億ドルに達するとGartnerはみている。
米調査会社のGartnerは5月7日、世界SaaS(サービスとしてのソフトウェア)市場に関する2009年の予測を発表した。2009年には同市場規模は前年比21.9%増の96億ドルになるという。市場は今後も伸び続け、2013年にはSaaSの売上高は160億ドルに達するとGartnerはみている。
Gartnerが3月に発表した2009年のエンタープライズ分野のソフトウェア市場全体の売り上げ予測は2226億ドルだった。つまり、2009年のエンタープライズ分野のソフトウェア全体に占めるSaaSソフトウェアの割合は4.3%(2008年は3%)ということになる。
カテゴリ別では、オフィススイートが最も伸びており、前年比276%増の5億1200万ドル、次いでデジタルコンテンツ作成(DCC)ソフトが80%増の1億2600万ドルだった。
カテゴリ | 2009年 | 2008年 |
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コンテンツ・コミュニケーション(CCC) | 2,507 | 2,155 |
オフィススイート | 512 | 136 |
デジタルコンテンツ作成(DCC) | 126 | 70 |
顧客管理(CRM) | 2,169 | 1,838 |
統合業務ソフト(ERP) | 1,376 | 1,256 |
サプライチェーン管理(SCM) | 861 | 748 |
その他 | 483 | 387 |
合計 | 8,035 | 6,591 |
(資料:Gartner) |
ERPとSCMの採用は、プロセスの複雑さによって変わる。ERPソフト市場全体に占めるSaaS採用はわずか1%だが、2013年には人材管理では18%、調達では30%になる見込み。CRMではより一般的に採用され、下位カテゴリの区分にもよるが、SaaSの売り上げはCRMソフト市場全体の9〜33%になるという。
Gartnerは企業に対し、SaaSプロバイダーの選択に当たっては、全体的な調達・アプリケーション戦略の中でSaaSを最も有効に生かせるのはどのカテゴリかを決定することを勧めている。
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