Appleの問題が「みんなの得になる」10の理由(2/2 ページ)

» 2009年08月24日 07時30分 公開
[Don Reisinger,eWEEK]
eWEEK
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4. Palmが事態を変える

 PalmがAppleとの戦いを続ければ、事態が変わる可能性があるとわたしは確信している。もっと多くの企業が戦いに加わるかもしれない。Palmに続いて、Appleに対して苦情を申し立てる企業がもっと出てくるだろう。Appleはそれに対応しなければならなくなる。その過程で、消費者も企業顧客も恩恵を受けるかもしれない。

5. Appleは苦情を無視できなくなる

 繰り返しになるが、苦情の申し立てが続けば、最終的にAppleはそれに対応しなければならなくなる。無視することはできない。同社は、Google VoiceとPalmの問題がすぐに立ち消えになると思っていたのだろう。だがそうはなっていない。Appleは事態が手に負えなくなる前に対処する必要があり、Palmは事態を変えられるようになるだろう。

6. App Storeのライバルが増える

 アプリを却下し、競合デバイスを締め出すAppleのやり方は、ほかのベンダーが市場シェアを奪える競合アプリストアを立ち上げたら裏目に出るかもしれない。Palmは却下されたアプリをすべて歓迎するだろうし、GoogleのAndroid Marketも受け入れるだろう。アプリが増えれば消費者の選択肢も増え、ユーザー体験も向上する。

7. Appleは大事なことを学んだ、かも

 AppleはPalm、Googleとの戦いから重要なことを学んだかもしれない。企業を長々といじめることができるのは、反発が起きるまでだということだ。AppleはGoogle Voiceで間違った選択をした。Palm Preの件では不適切な対応をした。このためにAppleは大事なマインドシェアを失った。こういうことを繰り返してはいけない。

8. App Storeのルールが緩くなる?

 AppleはApp Storeに関して、少々規則を緩めることを覚えたかもしれない。確かにiPhoneの標準機能に似たアプリもあるかもしれないが、そういうアプリをApp Storeに受け入れて、消費者にどっちがいいかを選ばせるのは悪いことではない。場合によっては、契約上の義務というものもあるだろう。それは分かっている。だがそういう義務がない場合に関して、Appleは今回の試練で、ルールを少々緩和する必要があると学んだかもしれない。

9. Googleが反撃すれば……

 Appleは小規模デベロッパーなら打ち負かせるが、Googleはまったく話が違う。Googleは極めて人気のある会社だ。Appleよりも大きい。支持者もたくさんいる。(Appleのように)Googleを怒らせたら、厄介なことになるかもしれない。そうしたトラブルをAppleは望んでいない。GoogleがAppleに反撃することにしたら、競争も強まるし、ユーザーに提供される製品も増えるだろう。結局は消費者が得をすることになる。

10. ブロガーがAppleにプレッシャー

 GoogleやPalmと同じくらい強力で、Appleに大きなプレッシャーを与えられるのがブログ界だ。ブロガーがAppleのやり方に腹を立てている限り、これは年内いっぱい重要な問題として話題になる。ブロガーはAppleを苦しめるだろう。Appleに関するすべてのブログ投稿で同社の欠点を指摘するだろう。これは非常に強烈だ。世界中の多くの人々が、Appleが他社をひどく扱っていると書けば問題となる。読者はそれを信じるようになるかもしれない。

 戦いが続く中で、Appleはなにがしかのことを学んだはずだ。ごたごたが収まったときには、ユーザーが得をすることになるだろう。

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