このような大企業ユーザーの思惑がある一方、インターネット上の情報やサービスは急速に量が増加し、その質も向上している。サービスをする企業の多くはベンチャー企業であり、大企業と比較すると脆弱な資金しかない。それでも彼らのサービスが支持されるのは、ユーザーのニーズに合致しているからである。
一昔前は、Webなど特別な技術者のみにしか許されなかったテクノロジーであったが、今や実に多くの人たちができ合いのインフラを使用してさまざまなコンテンツやサービスを提供し始めている。従来型のPCからNetbook、iPhoneへの移行、さらに企業内のドメスティックシステムからクラウドへの移行。これは一見すると全く異なった事象のように見えるが、根底ではつながっている。ヒストリカルトレンドということができる。
不景気、ICT投資の削減という目先の課題にばかり目を奪われて、眼前で起こっている大きな変化流れを見逃さないでほしい。その視点から、来年2010年という年を考えてみてはどうだろう。
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