次世代Android「Honeycomb」搭載タブレット、Google幹部が披露

GoogleのAndroid担当幹部が、タブレットに最適化された次のバージョンのAndroidを搭載したMotorola製タブレットをデモした。

» 2010年12月08日 16時27分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 Motorolaは、タブレット向けに最適化されたGoogleの次世代Android「Honeycomb」を搭載したタブレットを立ち上げる予定だ。

 GoogleのAndroid開発者アンディ・ルービン氏は12月6日、D: Dive into Mobileイベントでこのデバイスをデモした。

 このデバイスは薄くて軽そうで、SamsungのGalaxyのような7インチディスプレイよりも、AppleのiPadのような9.7インチくらいのディスプレイを搭載しているようだったが、サイズは確認できなかった。

 Motorolaの広報担当者はeWEEKに、「7インチと10インチのAndroidタブレットに取り組んでおり、2011年前半に投入したい」と語った。

 「当社が提供するどのタブレットも、魅力的で市場競争力があるものにしたい。それが実現してからタブレットを投入する」

 ルービン氏は、デモしたデバイスが「デュアルコアNVIDIA 3Dプロセッサ」を搭載していることを認めた。このプロセッサは、ゲームやマルチメディアアプリ向けに優れたDグラフィックスを提供するはずだ。

 これは理にかなっている。ルービン氏とそのチームは、Android 2.3「Gingerbread」を発表したばかりだ。同バージョンはまず、12月16日にT-MobileとBest Buyから発売されるSamsung Nexus Sに搭載される。

 同氏は、画面上でアイコンを使って――このデバイスにはハードウェアボタンはない――手早くタブレットを起動し、すぐにGoogle Talkのビデオチャットアイコンを表示し、Android向けの次期版Googleマップを立ち上げた。

 この新版GoogleマップアプリはAndroid携帯で数日以内に立ち上げられる予定。Motorolaのタブレットでは3Dプロセッサを活用して、ユーザーが地表へズームすると、ビルやその影を3D表示していた。ルービン氏は2本の指で、画面上でサンフランシスコの地図を傾け、回転させた。

 「彼らは3Dを熟知しており、素晴らしい取り組みをしてきた」と同氏はNVIDIAについて語った。

 新しいAndroid向けGoogleマップはコンテンツを動的にレンダリングするため、プリレンダリングしたタイルの代わりにベクターを使っていると同氏は言う。

 これまでのバージョンではプリセットされたタイルを使っていたため、ユーザーが地図を動かすと遅延が生じていた。

 新しいGoogleマップでは、コンテンツをリアルタイムでスマートフォンやタブレット上にレンダリングする。ユーザーは数秒で経路全体をダウンロードできるという。ルービン氏は、このアプリはいずれAppleのiOSなどのプラットフォーム向けにも提供するとしている。

 同氏はまた、MotorolaのタブレットでGmailアプリもデモした。このアプリはiPad版Gmailアプリと似ており、メッセージ一覧が画面の左に、メールの内容が右に表示される。

 同氏はMotorola初となるこのタブレットが、「当面」は発売されないことを認めた。

 このタブレットが予想通り2011年に登場したら、AppleがiPadでタブレット王国への扉を開けてからおよそ1年半後ということになる。

 SamsungはiPadに追随してGalaxy Tabを投入した。Archos、ViewSonicなどが先行する中で、同製品は最初のAndroidタブレットではないが、初の重要なAndroidタブレットだ。

 Galaxy Tabは米大手キャリア4社すべてが販売しており、米国のブラックフライデー(訳注:感謝祭の翌日の金曜日。年末商戦のスタートでもある)の販売が好調だったことで、これまでに100万台以上売れている

 Motorolaはそれに追いつくという難しい課題を抱えている。同社は米国で、Android端末におけるリードをSamsungに侵食されている。

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