京大病院、仮想デスクトップを活用した医療情報システムを導入

京都大学医学部附属病院は、日本IBMのデスクトップ仮想化技術を活用した医療情報システム「KING5」を本格稼働した。

» 2011年09月14日 16時06分 公開
[本宮学,ITmedia]

 京都大学医学部附属病院(京大病院)は日本IBMの協力のもと、新総合医療情報システム「KING5」(Kyoto University Hospital INformation Galaxy version 5)を本格稼働した。日本IBMが9月14日に発表した。

 KING5は、京大病院の2100台のPCと1500台の業務用端末を、仮想デスクトップ環境で運用する。医療業務における利便性と安全性を両立させる目的で、日本IBMのヘルスケアソリューション「Clinical Information System」(CIS)をベースに開発した。京大病院は1月にKING5の使用を開始し、機能拡張や改修を加えて9月に本格稼働した。

 同システムの仮想デスクトップ環境は「IBM Smart Business デスクトップ・クラウド構築サービス」を活用し、90台のブレードサーバ「IBM BladeCenter」上に構築された。日本IBMによると、「電子カルテ端末や研究棟のPCに加え、タブレット端末やスマートフォンからのアクセスも想定しており、様々なシーンに応じた端末利用環境に対応している」という。

 京大病院は業務の特性上、多くの診療データを参照する必要があり、「セキュリティ上のリスクが存在」していた。そこで、端末側にデータを保存することなくさまざまな情報を共有できるデスクトップ仮想化技術を活用することで、医療スタッフの利便性と高いセキュリティを両立したという。

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