野村総合研究所は味の素と業務提携を結び、味の素グループの情報システム部門を担う味の素システムテクノを連結子会社化する。
野村総合研究所(NRI)と味の素は2月28日、ITサービス分野で提携し、合弁事業契約および株式譲渡契約を締結したと発表した。
業務提携の一環として、NRIは味の素の100%子会社である味の素システムテクノの発行済み株式の51%を譲り受け、4月1日から「NRIシステムテクノ」として連結子会社化する。新会社の代表取締役社長には、現NRI常務執行役員の山田浩二氏が就任する。
NRIは、小売業や卸売業などに向けて業種別のサプライチェーンマネジメント(SCM)ソリューションを展開している。今回、味の素システムテクノの子会社化によって食品業界のSCMに関するノウハウを取得し、食品業界向けにもSCMソリューションを展開していく方針だ。
NRIはNRIシステムテクノに対し、NRIグループのIT基盤技術、品質管理、人材などに関する既存資産を投じる。これにより、生産性およびサービスレベルの向上を推進するという。
NRIシステムテクノは、味の素グループに対して専属でITサービスを提供する。味の素システムテクノの現従業員344人および採用内定者の全員による体制を維持する。
味の素の五十嵐弘司 取締役常務執行役員は「(NRIへの株式譲渡後も)ITサービスへの投資は減らさない。NRIとの業務提携によって開発スピードの向上やシステムの高度化を目指す」と話している。
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