日本無線、HVDC給電によるプライベートクラウドを構築導入事例

電力効率に優れた高電圧直流による給電方式の採用は、商用としては国内初という。

» 2012年03月08日 17時40分 公開
[ITmedia]

 NTTデータとNTTデータ先端技術、日本無線(JRC)は3月8日、プライベートクラウド環境に商用としては国内で初めて、高電圧直流(HVDC)給電方式を採用したシステムを構築したと発表した。JRCのプライベートクラウド環境として3月5日に本番稼働を始めている。

 プライベートクラウド環境ではJRCのHVDC給電システム「FRESH HVDC」、NTTデータ先端技術の集中電源ユニット「DC SERVER RACK SYSTEM」を採用。HVDCでNTTデータのHVDC対応サーバ「PRORIZE DCサーバ」およびシスコシステムズのブレードサーバ「Cisco Unified Computing System」を稼働させる。

 従来のデータセンターは、電力会社などから引き込む高圧の交流電源を施設内の無停止電源装置(UPS)で直流に変換(交直変換)して蓄電し、再び交直変換を行って機器に給電している。HVDC給電では交直変換をすることなく、UPSから直流のまま給電することにより、交直変換に伴う電力ロスを10〜20%ほど低減できる。これまで新設のデータセンターに部分採用されたり、実証実験が行われたりしていた。

システムイメージ
給電のイメージ

 またプライベートクラウドの構築でJRCは、NTTデータの「BizXaaS 構築・運用サービス」を利用。60台の物理サーバを7台に集約させている。

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