「NEC Solutions Platforms」というハード・ソフト一体型製品では、データベース、アプリケーション、クラウド向けに10モデルをラインアップする。
NECは4月3日、ハードウェアとソフトウェアを一体化した垂直統合型の基盤製品「NEC Solutions Platforms」を発表した。第一弾としてデータベース、アプリケーション、クラウド向けの10モデルを6月から9月に順次発売する。
NEC Solutions Platformsは、同社のサーバやストレージ、ソフトウェア、ネットワークなどと、システム構築でのノウハウを用途ごとに組み合わせて最適化したソリューション製品となる。同日の記者会見でプラットフォームビジネスユニットを担当する庄司信一 執行役員常務は、「プラットフォーム製品の集大成といえるもの。システムの導入・構築の期間を大幅に短縮し、ビジネスの展開を早めたいという企業ニーズに応える」と説明した。
庄司氏によれば、今回の垂直統合型製品ではシステムの稼働させる基盤部分をパッケージ化することで、システム構築期間の短縮とコスト削減を図るようにした。個別開発の場合に比べ、構築期間を最大60%短縮し、導入コストはケースバイケースだが、コラボ―レション用システムなら最大40%削減できるという。
製品ラインアップは、データベース向けの「Data Platform Suite」で2モデル(既存のInfoFrame DWH Applianceを含む)、アプリケーション向けの「Applications Platform Suite」で5モデル。クラウド向けには2010年発表の「Cloud Platform Suite」を強化した3モデルを展開する。
Data Platform SuiteではOracle DB対応版、Applications Platform Suiteではホテル業務用やコラボレーション、シンクライアント、パートナー連携モデルなどが独特という。特にパートナー連携モデルは、全国約550社の販売パートナーのアプリケーション製品と柔軟に組み合わせることができ、「パートナーブランドとして、顧客のより細やかなニーズに対応していく」(福田公彦 執行役員)とのこと。同社では5月に都内に「パートナー支援センター」を開設して、パートナー連携モデルの開発を進めていく。
このほか、Solutions Platforms製品の運用・保守などを一元的に行うサポートサービスも同時に開始する。障害監視やバックアップ、ワンストップによる保守対応のほか、10月以降にはユーザーポータル機能の提供も予定している。
売上目標は今後3年間で500億円。このうち30%は海外での販売を見込む。庄司氏は、「新製品は顧客にとってシステム構築の新たな選択肢になるようにしたい」と表明。また、今後はモデルの拡充やリソースプール型のアーキテクチャによる製品開発を進めていくという。
カテゴリー | 製品名 | 希望小売価格(税別) | 出荷開始日 |
---|---|---|---|
Data Platform Suite | Data Platform for Oracle Database | 1480万円から | 6月28日 |
InfoFrame DWH Appliance | 5300万円から | 出荷済み | |
Application Platform Suite | コラボレーション基盤 | 5980万円から | 7月 |
シンクライアント基盤 | 9500万円から | 7月 | |
UNIVERGE ホテル業務基盤 | 1500万円から | 9月 | |
UNIVERGE 客室タブレットソリューションパック | 900万円から | 9月 | |
Application Platform for Partners | 個別 | 7月 | |
Cloud Platform Suite | エンタープライズパッケージ R3 | 3900万円から | 7月 |
スタンダードパッケージ R3 | 2900万円から | 7月 | |
データセンターパッケージ R2 | 個別 | 9月 | |
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.