富士通と電通、ビッグデータ活用によるマーケティング領域で協業へ

富士通と電通がビッグデータを活用したマーケティング領域の事業で協業する。

» 2013年05月16日 17時39分 公開
[ITmedia]

 富士通と電通は5月16日、ビッグデータ活用によるマーケティング領域での事業において協業することに合意したと発表した。

 富士通は、ビッグデータ活用で成長が見込まれるマーケティング領域でのソリューションを強化するため、電通と協業する。今後は富士通のCRM、販売管理、コンタクトセンターなどの多様なシステム実績で培った業務ノウハウやICTを駆使した大量データの利活用に関する知見や技術力と、電通のマーケティング戦略立案やコミュニケーションデザインなどのマーケティングデザイン力を融合し、顧客企業のマーケティング活動最適化や新しいビジネスの創出を支援していくとしている。

 2社は、協業による「マーケティング・デザイン」「事業開発プロデュース」「導入ワークショップ」の3つのコンサルティングサービスを7月から提供する予定。「マーケティング・デザイン」では、顧客企業が所有する業務データとセンサーデータ、オープンデータなどの外部データを統合的に分析し、企業全体のマーケティングプロセスの革新につなげる。「事業開発プロデュース」はビッグデータを活用した新事業の開発を推進するコンサルティングを行う。「導入ワークショップ」ではマーケティングや情報システム部門など、顧客企業の複数部署を横断して実施する。

 さらに、サービスの共同開発の第一弾として、富士通が収集するセンサーデータをマーケティング活動に利活用するサービスの提供を開始する。具体的には、ビデオリサーチの協力のもと、同社の調査パネルがスマートフォンで手軽に肌状態をチェックできる富士通のクラウドサービス「肌メモリ」を定期的に活用し、パネル自身の肌データをクラウド上に収集する。同時に、パネルの日々の生活行動や利用している美容系・健康系食品に関するアンケートを収集し、肌データとの組み合わせによるマーケティングデータの提供を行う。

 このサービスにより、これまで簡易かつ安価には収集できなかった、日々の肌状態と生活習慣との関連性データの利用が可能になり、さらに特定のターゲットに関するインサイト情報として活用することで、商品やサービス開発における革新をサポートする。また、これらのデータは情報発信力を高める学習データとしても使用できるという。

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