ネット決済でのリスク管理にビジネスアナリティクスを導入、ネットプロテクションズ導入事例

ネットプロテクションズは、SAS Visual AnalyticsおよびSAS Enterprise Guideの導入によって、リスクの管理や販促活動に分析データを活用する。

» 2013年10月29日 17時17分 公開
[ITmedia]

 ネットプロテクションズは、ビジネス上の重要なリスク管理やマーケティング施策の検討などをより正確でタイムリーに行うことを目的に、SASのアナリティクス製品である「SAS Visual Analytics」および「SAS Enterprise Guide」を採用した。SAS Institute Japanが10月29日、発表した。

 ネットプロテクションズは、電子商取引などの通信販売における未回収リスク保証型後払い決済サービスを提供している。同社ではビジネス状況を把握するために、データウェアハウスを導入して、業務システムから生成されるデータを分析している。しかし、これらのデータの統合が業務システムの増加に追いつかず、分析のためのデータ収集にも時間がかかり、分析効率に影響していた。また未回収率の分析など、複数のデータソースにまたがった分析をどのように行うかということも課題となっていたという。

 そこで同社では、データの加工から高度な分析までをビジネスユーザー自身で行うことができ、かつ、大量のデータを高速に処理してビジュアルに表現できるSAS Visual AnalyticsおよびSAS Enterprise Guideの導入を決定した。

 SAS Visual Analyticsは、統計解析の専門的な知識がなくても扱うことができるという製品。あらゆるサイズのデータを極めて短時間に分析できる「インメモリ・アナリティクス機能」を持ち、データを素早くメモリ上に読み込み、高速な処理によりデータのビジュアライゼーション(視覚化)を実行する。代表的なアナリティクスの機能を搭載している。

 一方、SAS Visual Analyticsは全てのデータを検証して、数十億行ものデータの相関関係を数分、数秒単位で実行する。Webレポート上では得られた結果をビジュアルに表示することができ、視覚化しなければ把握が難しいデータ内のパターンや傾向、関係性を、速やかに特定できる点が特徴という。

 ネットプロテクションズのCTO 鈴木史朗氏は、「SASの採用により、今後も増加する業務システムから生成されるデータをビジネスユーザー自身が結合し、その上で直感的に高度な分析を行うことが可能になるだろう。さらに加盟店データと取引データなど、別々に存在していたデータを横断して分析することで、未回収率やリピート率などのデータを用いて、ビジネス上重要な意味を持つリスクの管理や販促活動を正確に行うための分析ができるようになると期待している」とコメントしている。

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