TIS、自律型ハイブリッドクラウドプラットフォームの技術開発を開始

TISは、ソフトウェア制御型クラウドシステムに関連する技術開発プロジェクトを開始した。

» 2013年11月28日 17時43分 公開
[ITmedia]

 TISは11月28日、経済産業省が公募した平成25年度「産業技術実用化開発事業費補助金(ソフトウェア制御型クラウドシステム技術開発プロジェクト)」に採択された「自律型ハイブリッドクラウドプラットフォーム」の技術開発プロジェクトを開始したと発表した。

 今回の技術開発プロジェクトは、ハイブリッドクラウド時代を見据えて、システムの障害時や自然災害の被災時に事業継続が可能なシステム実行プラットフォームを実現する、ソフトウェア制御型クラウドシステムに関連する技術を開発するもの。近年注目されているSDNの技術を活用し、パブリッククラウドプライベートクラウドをまたいだシステムを構築する際に発生する、システム基盤方式設計や、ディザスタリカバリを考慮したシステム運用設計などの作業をテンプレート化することで、再利用できる技術を開発するという。

自律型ハイブリッドクラウドプラットフォームの利用イメージ 自律型ハイブリッドクラウドプラットフォームの利用イメージ

 プロジェクトでは、多種多様なシステム稼働環境を統合的に管理するソフトウェアを開発し、エンタープライズシステムから稼働環境に依存する仕様を切り離すことで、「個別のクラウド」を超えたシステム方式設計における自由度と再利用性を高めることを目的としている。ソフトウェア開発には、OpenStack、OpenFlow、Chef、Zabbix、RubyなどのOSS技術を積極的に活用し、開発した技術もオープン仕様およびOSSとして公開する予定だ。

 今回のプロジェクトの開発技術を活用することで、将来的にはシステム開発者は、システムの設計、構築、運用の各段階で、プライベートクラウドパブリッククラウドといった稼働環境に依存しないシステム開発が可能になる。また、ソフトウェア制御の技術を活用すれば、エンタープライズシステムに自律的な自己修復と拡張の機能を提供することもできるという。

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