「振込み」や「預け入れ」といった紙の伝票での記入もれや複写ミスなどを低減する仕組みだ。
北越銀行(新潟県長岡市)が手書きによる伝票記入でのトラブルを低減させる目的で、沖電気工業(OKI)が開発したタブレット型伝票作成システム「記帳ナビ」を導入、2014年12月から同行の三条支店や「暮らしの応援ひろば 県央」で稼働させている。OKIが2月18日に発表した。
「記帳ナビ」は、「預け入れ」「引出し」「振込み」「新規」「税公金」「諸届(ご変更)」の6種類の伝票を作成できる。従来は利用者が手書きで作成していた各種伝票への記入を、タブレット端末のガイダンス画面に沿って入力してプリンタで出力するシステムだ。これにより、伝票の記入もれや書き損じといったトラブルを低減し、筆圧が低い利用者が複写紙に記入する際に力を入れなければならないといった負担も軽減できるという。こうしたトラブルが減少すれば、銀行側の事務処理の効率化にもつながる。
また出力する伝票は、ドットインパクトプリンタによって単票だけでなく複写伝票にも対応するという。数字の入力には利用者が使い慣れたATMのインタフェースを採用し、文字入力にはタッチペンを使用する。さらに運転免許証を読み取ることができる装置を接続すれば、本人確認の書類も作成可能だという。
同システムでは従来と同様に店頭の記帳台で利用できる「据え置きタイプ」と、ロビーや窓口に座って記入できる「持ち運びタイプ」の2種類が用意されている。
北越銀行は、利用者が使い慣れた操作性を実現している点や、既存の窓口事務を変更することなく運用できる点を評価し、採用した。今後はQRコードの印字による営業店窓口端末システムとの連携を図っていく予定だ。
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