「IoT」で変わる、ITインフラの“理想形”と“現実解”
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» 2016年03月31日 08時00分 公開

食とアートの島を巡る:IoTが変える観光の姿――瀬戸内の離島が「電動バイクレンタル」を始めた理由 (2/3)

[池田憲弘,ITmedia]

電動バイク×IoTを実現する仕組み

photo 「瀬戸内カレン」は島の高速船乗り場近くで貸し出す

 瀬戸内カレンは、IoTを取り入れたサービスという点でも注目すべき点は多い。バイクにソフトバンクのLTE通信が可能な車載端末を搭載し、位置情報や加速度といったデータを5秒ごとに取得。急発信や急ブレーキに加え、本体が転倒したといった状態も判定できるという。取得したデータはクラウド上に送られ、Webブラウザ上での一覧が可能だ。

 充電状況の確認は、ソフトバンクが開発した充電・認証システム「ユビ電」を使って行う。充電ケーブルを通じて、認証信号を双方向で通信する個体認識技術により、プラグを挿すとクラウド上で認証を行う。認証なしには通電されないため、不正利用を防げるというわけだ。走行中のバッテリー残量については、車両の位置や走行距離を基に推算しているという。

photo ユビ電は車両側の充電コネクタを改造せずに導入可能な点が特徴だ

システム実装まで3日、クラウドで爆速構築

 バイクの管理システムは、日本オラクルのPaaS「Oracle Cloud Platform」を利用して構築している。IoT向けの機能である「Oracle Internet of Things Cloud Service」などを使い、端末から収集したデータの可視化や分析、端末の管理を行う。

 クラウドサービスということで構築までの時間は短く、「片手間でも2〜3日で実装でき、1週間もたたずに稼働にまで持っていけた。あらためてクラウドのスピードを実感した」(日本オラクル)という。現在は現在地や稼働状況、バッテリー残量の把握にとどまっているが、今後は危険区域への立ち入りや、位置情報を参照してフェリーの出航情報を利用者に通知するといった各種サービスを実装していく構えだ。

photo Webブラウザで稼働状況を一覧できる
photo バッテリー残量や端末などの状態を確認する画面
photo バイクの経路を追うこともできる

 「将来的には、決済や利用状況のデータから観光ルートを提案するような施策もできればと考えている。観光客の質問に対して、機械学習を活用しながら適切な回答をしていくサービスも行いたい。こういうニーズをすぐに実現できるのがクラウドの力。国内だけではなく、海外にも通用するビジネスを豊島から発信したい」(日本オラクル 専務執行役員 三露正樹氏)

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