不正利用されて感じた、クレジットカードの安心感半径300メートルのIT(2/2 ページ)

» 2019年10月01日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]
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被害を最小化するのは、事前の準備とスピーディーな対応

 クレジットカード番号の漏えいが発生すると、そこから自動引き落としされている全てのサービスで、新しいカード番号を登録しなおす作業が必要になります。これは本当に面倒な作業ですよね。カード情報漏えいを教えてくれたヘルプデスクに文句の一つも言いたくなる気持ちは分かりますが、カード会社も被害者です。本当に悪いのはその裏にいる犯罪者なのですから、ぐっとこらえて、私たちができることを淡々とやりましょう。

 幸いなことに、私の場合はサブのカードに自動引き落としの登録を集中させていたため、ほとんど影響はありませんでした。また、クレジットカードに関する情報をパスワード管理ソフトに登録し、そこに自動引き落とし設定のリストをメモしておいたため、どれを修正すればいいかも簡単に分かります。カード情報漏えいが当たり前になってしまった現代こそ、事前の準備が重要です。

パスワード管理ソフトの「1Password」にカードとひも付いたサービスをメモしておくと非常に便利。余談ですが、年金の支払い方法変更は大変手間です

 クレジットカードのようなキャッシュレス決済は、使い方によっては非常に便利です。最近では、電子マネーの普及と増税対策による政府の後押しもあり「キャッシュレスじゃないと損」という風潮さえ感じます。その代わり、しっかりと明細に目を通し、不正利用時には淡々と対応しましょう。

 今回は、ちょっとした手間はあったものの、現金が盗まれるよりずっと被害は軽微でした。これも「ITが生活を便利にしてくれた」側面の1つかもしれません。

著者紹介:宮田健(みやた・たけし)

『Q&Aで考えるセキュリティ入門「木曜日のフルット」と学ぼう!〈漫画キャラで学ぶ大人のビジネス教養シリーズ〉』

元@ITの編集者としてセキュリティ分野を担当。現在はフリーライターとして、ITやエンターテインメント情報を追いかけている。自分の生活を変える新しいデジタルガジェットを求め、趣味と仕事を公私混同しつつ日々試行錯誤中。

2019年2月1日に2冊目の本『Q&Aで考えるセキュリティ入門 「木曜日のフルット」と学ぼう!〈漫画キャラで学ぶ大人のビジネス教養シリーズ〉』(エムディエヌコーポレーション)が発売。スマートフォンやPCにある大切なデータや個人情報を、インターネット上の「悪意ある攻撃」などから守るための基本知識をQ&Aのクイズ形式で楽しく学べる。


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