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洗練されてきたVHS一体型レコーダーDVDレコーダー販売ランキング(1月31日〜2月6日)

» 2005年02月14日 16時39分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
順位 前期順位 メーカー名 型番 発売年月日 標準価格
1  1 ソニー RDR-HX50 2004/11/1 オープン
2  4 松下電器産業 DMR-E87H 2004/10/1 オープン
3  13 松下電器産業 DMR-E75V 2004/4/21 オープン
4  7 パイオニア DVR-525H 2004/11/1 オープン
5  5 松下電器産業 DMR-E250V 2004/9/21 オープン
6  10 東芝 RD-XS36 2004/11/1 オープン
7  6 ソニー RDR-HX70 2004/11/1 オープン
8  3 シャープ DV-HRW35 2004/11/15 オープン
9  2 東芝 RD-XV33 2004/8/1 オープン
10  16 日本ビクター DR-MX5 2004/11/1 オープン

この記事では、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国3500店舗の量販店(家電量販店、カメラ販売店、PC専門店)のPOSデータを集計し、モデル別のランキングで紹介しています

 年末年始の需要期を過ぎ、春モデルの登場までしばし小康状態といった趣のDVDレコーダー市場。上位は各メーカーの“売れ筋”商品が占め、いかにも順当なランキングに見える。

 一方、春の新製品は、まず東芝が口火を切った。先週、VHS一体型の2機種とハイビジョン録画対応の新フラグシップ「RD-Z1」を発表。3月中旬から順次投入する予定だ。

 同社の新製品では、どうしても「RD-Z1」に注目が集まりがちだが、3 in 1タイプの第2世代となる「RD-XV34/44」も侮りがたい。同社初の「野球延長&ドラマ最終回延長対応機能」にくわえ、地味ながらも重要なアップデートが見受けられる。たとえば一世代前の「RD-XV33」と比較すると、VHSの予約録画が可能になり(XV33は地上波チューナーが1つで、VHSデッキは予約録画ができないという割り切った仕様だった)、EPGや録画予約一覧も一つの画面で操作&確認できるようになった。同社によると「2+1ではない、より高い次元で統合された真の3 in 1レコーダー」ということになる。

ニコイチから3 in 1へ

 以前の3 in 1レコーダーやVHS一体型DVDレコーダーは、なにかと不便な点が多かった。VHSの操作画面だけブルーバックで表示されたり、VHSの録画予約ができても「Gコード」だったり、S-VHSに対応していなかったり、さらにはD端子やS端子を装備していながら、VHSの映像に関しては出力不可といった制限を持つケースも多かった。いかにも「とりあえず、DVDレコーダーとVTRをくっつけました」という印象の製品を見て、当時レビューを担当していたライター氏と顔を見合わせながら、「これって“ニコイチ”レコーダー?」などと首を傾げたのを憶えている。

 しかし、状況は徐々に変わってきた。昨年、松下電器産業がリリースした「DMR-E150V/E250V」は、VHSの録画予約にも対応するEPGを搭載。予約一覧画面は別々だったが、前述のように東芝の新製品「RD-XV34/44」ではこちらもクリアしている。既にS-VHSの簡易再生対応は一般的になり、日本ビクター「DR-MX1」などのように“内部的にはS-VHS再生”という製品も登場。また部材コストの低廉化により、エントリーモデルでも十分な容量のHDDと、高速な書き込み対応のDVDドライブを搭載するようになった点も大きい。製品として、随分“練れてきた”印象を受ける。

 おそらく、今後各社が出す3 in 1タイプのレコーダーは、松下や東芝に追随する形でGUIや出力端子を統合してくるだろう。一つのハコに3つのメディアがうまく統合され、1つのGUIで違和感なく操作できる、本来あるべき姿の3 in 1レコーダーが増えてくるはずだ。VTR一体型に興味がある人は、2005年の新モデルに要注目だろう。

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