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HDMI装備で8万円弱の27型ハイビジョン液晶――バイ・デザイン「d:2737MJ」レビュー(3/3 ページ)

» 2006年05月29日 17時00分 公開
[浅井研二,ITmedia]
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HDMI入力時に、オーバースキャンをオフにできないのは残念

 PC入力に関しても簡単に触れておこう。パネル解像度が1366×768のため、それに合わせて表示を出してやるのが最適なのだろうが、利用しているグラフィックスカードには1360×768しかない。そこで、1024×768、1280×720、1280×768、1360×768での表示を試してみた。ちなみに仕様では、対応解像度は「640x480@59.94/75/85Hz」「800x600@60.317/75/85.01Hz」「1024x768@60.01/70.07/75.03Hz」「1280x1024@60.02Hz」「1366×768@60Hz」とされている。

 この製品では、画面サイズを「ノーマル」「ワイド」のいずれかから選択することになり、「1:1」(スケーリングなし)などは用意されていない。そのため、上記のモードのうち、ドット・バイ・ドットの表示になるのは、1024×768で入力し、画面サイズをノーマルにした場合のみとなる。1360×768でワイドにし、映像設定で水平サイズを調整したりもしてみたが、1024×768と同様の鮮明な表示にすることはできなかった。

 また、1360×768を入力した場合、メニューの情報表示では1280×768として認識されている。さらに、画面の表示サイズ/位置(自動調整可)などは解像度ごとに設定が保存できるのだが、1360×768ではこの設定内容も1280×768と共通になってしまうようだ。

 1280×720、1280×768では、当然ながらワイドを選択して画面いっぱいに拡大するしかないが、スケーリングの品質は決して悪くはなく、リビングでの視聴距離や用途を考えると、1280×720での表示が文字も見やすくていいだろう。

 また、DVI→HDMIでのPC接続を試してみたところ、表示は可能だったが、オーバースキャンをオフにする設定が用意されていないため、ドット・バイ・ドットは無理ということになる。

 リモコン自体の反応は鈍くないと書いたが、受信範囲・角度はやや狭く、しっかりとテレビの方へ向けないと、受け付けてくれない印象だった。また、設定を含め、特にインタフェースに関しては、まだ作り込みが足りないと感じる部分も多い。

 しかし、7万9800円という価格でHDMIやPC端子を装備した点は立派だし、製品の外観・デザインも十分に満足のいくレベルだ。映像品質の面でも、少なくともHDMIやコンポーネント経由でデジタル放送を堪能できるだけの性能は備えている。デジタル放送対応DVD/HDDレコーダーと組み合わせるための液晶テレビを、なるべく安価に手に入れたいという人には、まさしく最適な製品といえるだろう。

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