4位 BDの「ソニー」対HD DVDの「東芝」――それぞれの主張
6位 “プラズマを超えるプラズマ”を披露したパイオニア――“世代違い”の新画質
9位 ソニーのディスプレイ切り札「有機EL」――コントラスト比100万対1の秘密
10位 42インチWXGA機が999ドル? “パナソニックショック”の真実
先週は「2007 International CES」関連の記事が多くランクイン。パイオニアのプラズマテレビなど、薄型テレビ関連の記事がとくに注目を集めた。記事でも触れているが、今年は液晶/プラズマともに画質の向上が期待できるだろう。
そしてもう1つの注目は、プラズマ/液晶に続く第3の薄型テレビだ。残念ながら東芝・キヤノンのSEDはCESの展示会場で見ることができなかったものの、代わりにソニーの有機ELが衝撃的にデビュー。製品化時期もわからない試作機とはいえ、コントラスト比100万:1という画面に多くの来場者が足を止めて見入っていた。
思い起こせば6〜7年前。初期の薄型テレビ競争に乗り遅れたソニーは、PALC(Plasma Address Liquid Crystal)やFEDなど、いくつものFPD技術に挑戦し、撤退してきた。それでも有機ELだけは、自社のTop emission技術を中心に地道な開発を進め、今回のCESで“テレビサイズ”のプロトタイプを披露するに至った。製品できれば、ソニーは念願の“オリジナルFPD”を手に入れる。
さらに、地味ながらも見逃せない動きとして、リアプロジェクションテレビの進化が挙げられる。
かつてのリアプロ(3管式プロジェクターを内蔵していた頃)は、画面の周辺輝度や画質など多くの問題を抱え、(画面が)「暗い」、(奥行きが)「厚い」、(映るまでが)「遅い」などと揶揄されたものだ。しかし最近ではデバイスや光学系の進化により、画質が大幅に向上、ビクターからは65型で奥行き11.6インチといった薄型の製品も登場している。実際、液晶やプラズマの脚(台座)と比べれば大差ないレベルだ。
さらにパナソニックが参考展示したLCZ/LCXシリーズは、電源オンからわずか数秒で最高輝度に達する新光源「LIFI」を搭載した。CESの展示会場でLIFIの電源を入/切してみたが、感覚としては家庭にある白熱灯と大差ない。製品化されれば、使い勝手の面でもほかの薄型テレビにかなり近くなるという印象を持った。
もともと画面サイズあたりのコストパフォーマンスは高いリアプロ。それだけに、これらの新しい要素を網羅した製品が登場すれば、国内でも再び人気化する可能性もあると思うのだが、いかがだろう?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR