ただし、ボタンやダイヤルが多いと、多機能をダイレクトに設定できるという利点がある。例えば電子ダイヤルが1つしかないと、マニュアル露出モードの際に絞りを変更するには「ボタンを押しながらダイヤルを回す」のようにボタンを併用する必要があるが、2つの電子ダイヤルなら、一方でシャッター速度を、もう一方で絞り値をそれぞれ素早く設定できる。
操作性をカスタマイズできるかどうも確認したい。例えば、好きな機能を割り当てられるカスタムボタンや、設定の組み合わせを登録できるカスタムモードに対応していると、設定の素早い切り替えに便利だ。メニュー画面の構成やトップメニューの表示項目をカスタマイズできる製品もある。
画質については、発色や解像感、階調表現、ノイズ、露出精度、ホワイトバランスなどチェック項目は数多くある。しかも、撮像素子の画素数やサイズなどの公開されているスペックでは画質の良し悪しは判断できず、実際に撮られた画像を確認するしかない。さらに言えば、設定したモードや使用するレンズによっても画質は違ってくる。
とはいえ、現在販売されているのデジタル一眼レフの場合、クラスや価格帯が同じなら、メーカーや製品による画質の優劣の差はそれほど大きくない、という見方もできる。どの製品も(当然だが)コンパクトデジカメよりは格段に高画質だし、ISO400までならノイズは目立たない。1000万画素以上の画素数があればA4印刷には十分な精細感を得られる。
もちろんマニアックな目で厳密にチェックすれば、機種ごとに画質はまったく違うし、それぞれに個性があるが、優劣というより傾向の違いだ。その差をどこまで重視するかは各自の判断になる。
そのほかには、AFスピードなどの操作レスポンス、ファインダーや液晶モニターの性能、ボディの質感やホールド性、交換レンズの種類や数、オプションによる拡張性などもチェックポイントとして挙げられる。
次回以降では、昨秋から今夏にかけて発売された各社のローエンド機として、オリンパス「E-420」と「E-520」、キヤノン「EOS Kiss F」と「EOS Kiss X2」、ソニー「α200」と「α350」、パナソニック「LUMIX DMC-L10」、ペンタックス「K200D」、ニコン「D60」の9製品を紹介しよう。
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