「EOS Kiss Digital X」、「EOS Kiss X2」と続いてきた「キスX」もいよいよ3代目。初代では10メガCMOS&ダストリダクション。Kiss X2ではライブビューとエントリー向けというクラスは変わらずとも、先進技術を実装してきたシリーズだが、今回はついにハイビジョン動画の撮影まで可能になった。
もはやエントリー向けデジタル一眼レフカメラの“定番”ともいえる「キスX」の最新型、どのような進化を遂げたのかじっくりチェックしてみよう。
全体的なデザインはKiss X2を踏襲しており、前面右下のロゴがなければ違いは分かりづらいが、その中では、前面のグリップラバーが広くなっているのが目立った変化といえる。
Kissシリーズは小型軽量が特徴で、グリップもそれに応じて小さい。Kiss X2は手の大きな男性が持つと、小指がラバーから外れがちだった。しかし、Kiss X3は、ちょうど小指がくるあたりにもラバーがあり、持ちやすくなった。女性が使うことだけではなく、男性が使っても使いやすいように配慮されている。
それ以外だと、モードダイヤルの上部がブラックからシルバーに変わるなど、細かい変更が中心。基本的に使い勝手は従来と変わらない。
背面のボタン割り当てにはKiss X2に比較すると一部変更があり、十字キーの上キーは測光モードからホワイトバランスに変わった。また、十字キーの左上にあるイージーダイレクト/ホワイトバランス選択ボタンが、ライブビュー/動画撮影/イージーダイレクトボタンに変更された。
全体的なボタン配置は変更がないが、操作インタフェースはいろいろと変更されている。大きな変更が、背面液晶で設定を変更できる「クイック設定画面」を搭載したことだ。
背面液晶を表示中に十字キー中央のSETボタンを押すと、画面上の設定項目がアクティブになるので、十字キーで項目を選択し、電子ダイヤルでダイレクトに設定を変更できる。変更できるのはISO感度、露出補正、調光補正、ピクチャースタイル、ホワイトバランス、測光方式、画像サイズ、AFモード、ドライブモードの各項目。液晶を見ながらでないと設定できないが、いちいちメニューを呼び出す必要がなく、より素早く設定ができるのが特徴だ。
このクイック設定画面を応用した「クリエイティブ全自動」機能も新搭載。モードダイヤルを「CA」に設定すると、画面上に「背景ぼかす」から「くっきり」、「写真暗く」から「明るく」といったように、絞りや露出という写真用語を使わずに設定が行えるようになっている。
このモードだと、十字キーや露出補正ボタンなどのハードキー操作は行えなくなる(十字キー左のドライブモード変更だけは使えるが)。初心者向けのモードだが、「全自動」モードよりは自由度の高い撮影が行える。
メニュー画面も、デザインが多少変更されたほか、各タブの項目配置も見直されたようだ。カスタム機能には「ISO感度拡張」のほか、「高感度撮影時のノイズ低減」と「オートライティングオプティマイザ」に標準/弱め/強めの項目追加が行われている。
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