オリンパス「μ-9000」は、コンパクトなサイズながら光学10倍ズームを搭載した点が大きなポイントだ。28〜280ミリ(35ミリ換算時)をカバーし、たいていのシーンで困ることはなさそう。これだけの倍率を誇りながら、本体サイズは96(幅)×60(高さ)×31(奥行き)ミリ、185グラムとコンパクトに抑えられている。もちろん手ブレ補正機構(CCDシフト方式)を備えており、高倍率撮影時の手ブレを軽減できる。
基本的にはオートかシーンモードで撮影するカメラだが、ユニークなのはモードダイヤルにも用意されている「ビューティーモード」。これを選択して撮影すると、人物の肌をなめらかに補正して保存してくれる。補正前の写真も保存されるので安心だ。ただし、補正後の写真は2Mサイズ以下になってしまう。
撮影時ではなく、再生時に補正を行う「ビューティーメイク」機能も備えており、肌をなめらかにしたり、瞳の輝きを強くしたり、目を大きくしたり、といったちょっと面白い効果を味わえる。ビューティーモードだと撮影/記録時に補正を行うため、撮影間隔が長くなってしまう。選んだ画像だけを補正するビューティーメイクの方が使い勝手がよいと感じた。
カメラがシーンを判別する「おまかせ♪iAUTO」機能も備え、ポートレートや風景、スポーツといったシーンを自動判別し、最適な設定で撮影してくれるほか、顔検出を行い、背景との露出を最適にコントロールする「顔検出パーフェクトショット」機能も備えている。
露出補正時に画面上を4分割して、補正効果を確認できる「比較ウインドウ」は、一見して露出補正の効果が分かるので便利。背面下部の「OR(オリンパスレコメンド)」ボタンを押すと、パノラマ撮影/顔検出パーフェクトショット/比較ウィンドウを簡単に呼び出せる。カメラ内だけでパノラマ撮影できるのも楽しい。画面上に表示されるターゲットマークに従って撮影するだけでパノラマ写真を作成できる。
背面液晶は2.7型(23万画素)とこのクラスでは標準的なサイズと画素数だが、「ハイパークリスタル液晶III」によって従来比最大2倍の明るさや反射を抑える特殊コートなどにより、屋外での視認性がよく、快適に撮影できる。
「ビューティーモード」やパノラマ撮影などを除けば、シンプルなコンパクトデジカメといえるが、手にして持ち歩いてみると、やはり10倍ズームのありがたみを感じるシーンが多かった。「コンパクトな高倍率ズーム機」を条件に製品を探しているならば、検討に値する1台だ。
製品名 | μ-9000 |
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撮像素子 | 1/2.33型 有効1200万画素CCD |
レンズ | 光学10倍(35ミリ換算 28〜280ミリ) |
手ブレ補正機能 | CMOSシフト式 |
背面液晶 | 2.7型 約23万画素 |
記録メディア | xD-ピクチャーカード(付属アダプタ利用でmicroSD/microSDHCにも対応) |
動画 | 最大640×480ピクセル MotionJPEG/.AVI |
サイズ | 96(幅)×60(高さ)×31(奥行き)ミリ、約185グラム(本体のみ) |
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