シャープは9月29日、液晶テレビ“AQUOS”の新製品として「LXライン」を発表した。16日に発表した「UV2A」(ユーブイツーエー)採用の液晶パネルにLEDバックライトを組み合わせた「次世代のAQUOS」。新たに「LED AQUOS」というブランド名を与え、グローバルに展開する。
2001年1月、「21世紀のテレビ」というキャッチフレーズとともに登場したAQUOSは、来年には10周年の節目を迎える。それに先駆けて投入されるLX1ラインは、「AQUOSの第2ステージ」という位置づけだ。「シャープが長年蓄積してきたLED技術、液晶技術、テレビ技術を高度に組み合わせて初めて誕生した」(シャープの松本雅史副社長)。
同社のラインアップ上は、既存の「GX5ライン」「RX5ライン」を置き換えるプレミアムシリーズとなり、40V型から60V型までの4サイズを11月に発売する。価格はすべてオープンプライスだが、店頭では40V型が25万円前後、46V型が35万円前後、52V型は45万円前後、60V型が55万円前後になる見通しだ。
型番 | LC-60LX1 | LC-52LX1 | LC-46LX1 | LC-40LX1 |
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解像度 | 1920×1080ピクセル | |||
消費電力 | 275ワット | 192ワット | 172ワット | 145ワット |
年間消費電力量 | 211kWh/年 | 168kWh/年 | 143kWh/年 | 118kWh/年 |
実売想定価格 | 55万円前後 | 45万円前後 | 35万円前後 | 25万円前後 |
発売日 | 11月25日 | 11月10日 | ||
LX1ラインに採用された液晶パネルは、UV2A(Ultraviolet induced multi-domain Vertical Alignment)と呼ばれる新しい光配向技術を導入したもので、画素を区切るリブやスリットを廃した点が大きな特徴。リブなどの構造物に起因する光漏れを防ぎ、「輝く白と沈み込んだ黒」(同社)を表現できる(→シャープ、次世代液晶テレビのコア技術を披露)。パネル自体のスタティックコントラストは5000:1で、テレビコントラスト(ダイナミックコントラスト)は200万:1を実現。4ミリ秒以下という高速応答性も特徴だ。
一方のLEDバックライトは、従来のRGB LEDに代えて白色LEDを採用した。自社開発のバックライトモジュールには、画面全体をムラなく照らす光拡散技術を採用し、均一な画面を作ることができるという。ただし、エリア制御(ローカル・ディミング)の機能は搭載せず、液晶パネルの120Hz駆動に合わせて、バックライトをラインごとに順次スキャン(黒挿入)する「Wクリア倍速」としている。
LEDバックライトの大きなメリットであるエリア制御を行わないことについて同社では、「一番の理由は高価であること。またエリア別に制御できるといっても画素と同数のLEDがあるわけではなく、やり方によっては映像が破たんする可能性もある。今回は製品の価格を抑え、省エネ性など基本的な部分からLEDのメリットを生かすことにした」(同社)と説明している。省エネ性能については、従来の同等モデル(GX5シリーズ)に比べて30%以上の消費電力削減に成功したという。
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