多くの国内ミュージシャンやサウンドエンジニアなどに愛用されているフィットイヤーから、新製品「MH334」が登場した。ヘッドフォン祭が最初の発表の場ということもあって、ブースは新製品を一聴しようという音楽好きが矢継ぎ早に訪れていた。
MH334は、低域×1、低中域×2、高域×1の3ウェイ4ドライバーを搭載する、ステージ用のカスタムイヤーモニター。プロ用とコンシュマー用とも内容はほぼ同じで、ケーブルなど一部の仕様が異なるのみという点がうれしい。会場には、ソフトシリコンのイヤーチップが取り付けられた試聴サンプルが置かれていたのでそれを試聴したところ、音のダイレクト感やクリアさにビックリ。伸びやかな高域、芯のしっかりした質感の高い低域など、音質的なクオリティーレベルの高さとリアリティーの高さは感心させられた。
個人的にも、またまた散財してしまう危険をひしひし感じる魅力ある製品だ。そのうち、じっくりと聴き込む機会を持ちたいと思う。
ゼンハイザーのブースでは、先日発表になったエントリークラス製品「CX300II」のニューカラーを試聴させてもらった。
実は昨年発売されたアディダスとのコラボレートモデル「CX310」は、以前のCX300シリーズとは音色傾向がちょっと異なるなと感じていたのだが、CX300IIはまさにイメージどおりのサウンド。全体をバランス良く再生しつつも、元気でノリの良い音楽を満喫させてくれる。定番ここに復活せり、うれしいニュースとなった。
イーフロンティアのブースで注目を集めていたのが、9W(ナインウェーブ)の新製品「NW-STUDIO」だ。現在は「NW-STUDIO PRO」という製品がリリースされているが、こちらが金属筐体であるのに対し、新製品はプラスチック筐体を採用することで、大幅な低価格化(実売7000円前後)を実現する予定だという。
実際のサウンドもなかなか興味深い。NW-STUDIO PROの様な密度感の高い、きめ細やかなサウンドとは少々異なり、全体をバランスよく聴かせるタイプ。メリハリが良く、元気な音楽を楽しめる。こちらの方が好みということも、少なからずいるはずだ。
先日、“超”をつけたくなるほどの高級モデル「Piano Forte VIII/IX/X-CC」を発表したばかりのファイナルオーディオデザインだが、ヘッドフォン祭の会場ではさらなる新製品を展示していた。こちらはエントリーモデル「Piano Forte II」の上位機種に当たるもので、丸みを帯びた本体デザインが特長となる。このため、フィット感はPiano Forte IIよりも一段良くなっている。
実際のサウンドは、同シリーズならではの濃厚な中域をメインとしたサウンドを受け継ぎつつ、さらになめらかになった印象だ。独特のコモリ感も低減されており、Piano Forte IIよりも幅広い楽曲を楽しめそうだ。
今回は、「ヘッドフォン祭」イベント会場で短時間の試聴をおこなったのみのため、どの製品に関してもファーストインプレッション的な短評にどどまらせていただいたが、注目度の高い製品に関しては、改めて試聴を行い、詳細なレビューをお届けしよう思う。
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