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DLPと新型メガネがもたらした3D品質、三菱「LVP-HC7800D/DW」(2/2 ページ)

» 2011年11月16日 20時04分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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フレーム補完にオートアイリス、2D-3D変換も

 3D対応によって2D画質も底上げされるという話は多いが、LVP-HC7800D/DWも例外ではない。佐藤氏によると、3D表示のためにフル10ビット処理のパネルドライバー「DDP3021」を“2個使い”しているが、これは2Dにも恩恵があるという。「2D表示の際は、2個のドライバーを両方使って誤差拡散を行うため、階調性がさらにアップする」。またLVP-HC7800D/DWでは、DLPプロジェクターとしては初めてオートアイリスも搭載。コントラスト比は10万:1となっている。

付属の赤外線トランスミッター。あえて別体とし、首振り機構も備えた

 さらにSXRD機のLVP-HC9000DからFRC(フレームレートコンバーター)を継承しており、“フレーム補完”を伴う4倍速駆動で動画ボケを抑えた。60Hzのテレビ放送は毎秒120コマで、24Hzの映画ソフト(DVD/BDなど)は毎秒96コマの表示が可能。動きベクトル解析技術により補完フレーム生成の精度も高めた。「DLP方式でフレーム補完に対応した機種は初。24p映像の場合、フィルム特有のカタカタ感を残しつつ、クッキリとした映像を映し出す。効き方は5段階で調整できる」(同氏)

FRCの“True Film”モードの動作。補間フレームを挿入しながら、24コマのフィルムライクな質感も維持できるという

 FRCは3D表示にも有効だ。24p映像を毎秒96コマ(左右の目にそれぞれ48フレーム)と、2Dの倍速駆動に相当する動画表示が可能。2D以上に目立つという3Dのボケ感(ジャダー)を改善する。

 さらに2D-3D変換機能も備えた。動きベクトル解析技術によって人と背景の位置を識別し、それぞれに適度な視差を加えるというもので、画面全体をずらすだけの2D-3D変換と異なり、自然な奥行き感のある3D映像を楽しめるという。効き方は10段階で調節することができる。

本体上面に操作部を用意。背面端子は、HDMI×2、D-sub15ピン、コンポーネント。LAN端子は海外でニーズの高いホームオートメーション用


 DLPの高速応答性を生かす、多くの機能を搭載したLVP-HC7800D/DWは、ミッドナイトブラックとホワイトの2色で12月12日に発売される予定だ。佐藤氏は、「3Dプロジェクターは2012年が元年。昨年が準備期間に思えるほど進歩した」と新製品に自信を見せている。そのほかの仕様は下表の通り。

型番 LVP-HC7800D LVP-HC7800DW
本体カラー ミッドナイトブラック ホワイト
パネル 0.65型DMD(1920×1080ピクセル)
レンズ 1.5倍マニュアルズーム
想定スクリーンサイズ 50〜300インチ
光源ランプ 240ワット(Low modeでは190ワット)
ファンノイズ 23dB(Low mode)
インタフェース HDMI入力×2、D-sub 15ピン、コンポーネント、RJ45(HA用)
本体サイズ 396(幅)×328(奥行き)×142(高さ)ミリ
重量 5.6キログラム
実売想定価格 32万8000円(オープンプライス)
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