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塩と水で発電するLEDランタン「GH-LED10WB」橘十徳の「自腹ですが何か?」(2/2 ページ)

» 2012年10月31日 00時10分 公開
[橘十徳,ITmedia]
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ライトはかなり暗め

 使用するにあたっては、まず塩水を作る必要がある。付属の給水パックのキャップを外して塩を16グラム入れ、それから水を350cc入れる。塩と水ともに計量ラインがパックの外側に書いてあるので計量カップを使わなくても入れられようになっているのは親切だ。塩分濃度の目安は3〜5%で、海水でも使用可能。海水を使う場合は塩は必要ない。

取り外し用ノブを外して塩を入れる(左)。計量ラインまで水を入れ(中)、混ぜた塩水を本体上部からタンクに注入する(右)

 給水パックのキャップは取り外し用のノブと注ぎ口開閉ノブの2つがあり、2つともしっかり締めてあるのを確認してから数回振って水と塩を混ぜる。混ぜるのが終わったら本体上部の注水口のキャップを外し、給水パックの注ぎ口開閉ノブを緩めて塩水をすべて注入する。

 注ぎ終われば準備は完了。時間を待たずに電源スイッチを押すだけでライトと電源ランプが光る。ライトは白色LED(10灯)で、全光束は55ルーメン。この明るさでは市販のLED電球の最低クラスにも及ばず、キャンプなどでメインの照明としては使えない。サブライトやテントなどの狭い空間で補助的に利用するのがいいと思う。

iPhoneはOKだがiPadは充電できず

 USB機器を充電する場合は、付属のUSB充電ケーブルを背面の端子に接続。各機器の充電ケーブルを接続すれば充電が開始する。充電中はライトは使用不可。出力は4.5ボルト/0.13アンペアで、電流値により充電できないUSB機器がある。筆者の手持ちの機器では、iPhone 4Sは充電可能だったが、第三世代iPadでは充電できなかった。

ライトはかなり暗め(左)。iPhone 4Sを充電中(右)

 タンク内の塩水を捨てる場合は、底面の排出口のゴムキャップを外す。説明書には、1週間以上使用しない場合は、塩水を捨てるよう注意書きがあった。また、8時間を超えてライトや充電機能を使用する場合は8時間ごとに水を入れ替える必要がある。これは使用中に金属棒が溶けてタンク内に沈殿し、固まる恐れがあるためだという。

 海岸で使う場合は海水を入れればすぐに使えるが、それ以外の場所では塩水を作る手間がけっこう面倒そうだ。ただ、いざとなれば電池を使わずに発電できるという安心感は大きく、スマートフォンや携帯電話の充電が可能なのもありがたい。ライトが暗いのでアウトドア用としてはいまひとつだが、非常用として1台持っておくと心強いと思う。

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