経済産業省は、「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈の一部改正について」(20130424商局第1号)を5月10日付けで適用し、スマートフォンのアプリから遠隔操作でエアコンを「運転オン」する機能にゴーサインを出した。これを受け、パナソニックが検討を始めている。
パナソニックが昨年10月に発売したルームエアコン「Xシリーズ」は、オプションの無線アダプターおよびゲートウェイを導入すると、クラウドサービスを介してスマートフォンからのリモート操作が可能になる。しかし、発売直前の9月になって電気用品安全法の技術基準に適合していないと指摘を受け、監督官庁と協議の結果、リモート操作による「電源オン」を行えないように仕様を変更した経緯がある(→関連記事)。ただ、不適合と判断された理由が、単に「遠隔操作でオンにしても危険のない家電製品リストにエアコンが記載されていないため」だったことから、法整備の遅れを指摘する声が相次いだ。
5月10日付けで適用された新解釈では、遠隔操作でオンにしても危険のない家電製品として、新たにLED電灯器具を追加。また、特定の器具名をあげずに「遠隔操作に伴う危険源がないと評価されるもの」など4つの条件をクリアする機器に対して遠隔操作を認める文言を追加した。エアコンという直接の表現はないものの、事実上のゴーサインが出たことになる。
これを受け、パナソニックでは「新解釈の内容を検討し、いつスタートするかを検討していく」(同社広報)とコメント。リモート電源オンへの対応を前提に検討を進めていることを明らかにした。
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