ボーズは6月6日、初のインイヤー型となるノイズキャンセリングイヤフォン「QuietComfort 20」とポータブルBluetoothスピーカー「SoundLink Mini」を発表した。同日、東京・渋谷の「渋谷ヒカリエ」で開催したプライベートイベント「Bose “IMPACT 2013" 〜Celebration Night〜」でお披露目した。
Bose “IMPACT 2013" は、一般の参加者も募集して行われた。当初は660人限定だったが、希望者が殺到したために急きょ人数を拡大し、最終的には1286人が来場したという。その模様はYouTubeと渋谷屋外ビジョンで生中継され、多くの人が新製品の登場を見守った。なお、来場者には製品発表があるとは知らせていなかった。
QuietComfort 20は、「ボーズのヘッドフォン史上、もっとも多くの技術を投入したインイヤー型」(挽野氏)。ハウジングの内側と外側にマイクを備え、外部の音を拾う。コントローラーは雑音に対して逆位相の音波を瞬時に作り出し、音を打ち消す。仕組みとしては従来からあるアクティブ型ノイズキャンセリング技術だが、その効果はイベント中に明らかにされた。
体験者を会場から募り、見事「日本で最初に体験する人」の座をゲットしたのは、千葉県・船橋市から参加したという男性。壇上に上がった彼が音楽を聴いている間、会場には大音量の雑音が流れ出すが全く気づかない。イヤフォンを外した瞬間、周囲の音に驚いた彼は、思わず「買います」と宣言した。
また、QuietComfort 20には従来にないユニークな機能として「Aware Mode」(アウェア・モード)がある。マイク付きリモコンの側面にある小さなボタンを押すと、コントローラーのLEDが1つだけ点灯し、Aware Modeに移行。すると外部雑音のうち、人の声などが音楽に影響しないレベルで聞こえるようになる仕組みだ。「外出時に音楽を聴いていても、人と会話をしたり、アナウンスが聞こえないと困るといったケースがある。安全に音楽を楽しむため、今後は必須になる機能」と挽野社長は胸を張った。
電源として充電式リチウムイオンバッテリーを内蔵。約16時間の使用が可能だ。またバッテリーが切れてもパッシブ型のイヤフォンとして利用できる。ラインアップは、Apple製品用マイク付きリモコンを備えた「QuietComfort 20i」、およびAndroidスマートフォン用「QuietComfort 20」の2モデル。価格は各3万1500円となっている。
もう1つの“インパクト”は、幅180ミリ、高さ50ミリ、奥行き59ミリというコンパクトなボディーのポータブルワイヤレススピーカー「SoundLink Mini」だ。ボディーはアルミの押し出し成型にアルマイト仕上げとし、指紋や擦り傷がつきにくいという。重量は655グラム。
スピーカーは新開発。独自のトランスデューサーで駆動力を高め、同サイズの従来型に比べ2倍の空気量を動かすことができるという。その空気で動くパッシブラジエーターも新設計。前後に2枚向かい合わせに配置することで不要振動を抑えつつ、深みのある重低音再生を可能にしたという。さらにボーズお得意のDSP(デジタル・シグナル・プロセッシング)技術を組み合わせ、「ここまでコンパクトでかつ音響パフォーマンスの高い製品は初めてと自負している」(同社)。
BluetoothのプロファイルはA2DP。直近6つまでのペアリング情報を記録するため、接続も容易だ。内蔵バッテリーで約7時間の連続再生が可能になっている。なお製品には充電式クレードルが付属する。
価格は2万2890円で、7月12日に発売する予定。別売のアクセサリーとして、ソフトカバー(ブルー、オレンジ、グリーン)やトラベルバッグを用意する。
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